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SDGsとは?森を守る林業との関係や経営に挑む3つの企業を紹介
気候変動や環境問題が深刻化するなか、「SDGs」という言葉を耳にする機会が増えています。
日本は国土の約7割を森林が占める「森林大国」であり、森林はSDGsの達成において重要な役割を担っています。
しかし、SDGsや森林との関係がよくわからないという方も多いでしょう。
この記事では、SDGsの基礎知識や森林との関係をわかりやすく解説していきます。
さらに私たちの生活に欠かせない森林を守るために林業ができること、持続可能な経営に挑む林業会社も紹介していきます。
ぜひ最後まで読み進めてください。
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- 目次
- SDGsって何?
- 森を守る林業の現状
- SDGsと森林の関係|林業ができること
- 持続可能な森林経営に挑む企業の紹介
4.1住友林業株式会社
4.2勝野木材グループ/ヤマカ木材株式会社
4.3株式会社白糸植物園- 林業の仕事に興味がある方へ
5.1支援制度の活用
5.2学ぶ場の選択肢
5.3就職サイトの活用- まとめ
1.SDGsって何?
SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、2015年の国連サミットで採択された「2030アジェンダ」に基づく、2030年までに達成すべき17の国際目標です。
「誰一人取り残さない」という理念のもと、環境・経済・社会の調和ある発展を目指しています。これらの目標には169のターゲットと231の指標が設定され、各国で包括的な取り組みが進められています。
2.森を守る林業の現状
日本の森林面積は約2,500万ヘクタールで、そのうち約6割が天然林、4割が人工林です。森林は二酸化炭素の吸収や水の浄化、生物多様性の保護、そして自然災害の防止といった多くの役割を果たし、木材生産など私たちの生活に欠かせない資源でもあります。
しかし、手入れの行き届かない森林が増えたことで、保護が困難になりさまざまな問題が発生しています。
森林を守り育てる大事な仕事が、「林業」です。現在、日本の林業は担い手の高齢化や若い労働力の不足が課題です。
林業従事者は1980年の約14.6万人から2020年には約4.4万人と大幅に減少し、平均年齢も50歳を超えています。加えて、木材価格の低迷による収益性の低下も、林業の衰退に拍車をかけているのです。
▷関連記事:「林業の仕事ってどんな内容?仕事の流れや3つの不足について解説!」
「日本の林業の現状と今後について|森林を未来につなげるための3つの対策とは」
3.SDGsと森林の関係|林業ができること
森林の保護と管理は、SDGsの「目標15:陸の豊かさを守ろう」に関連するだけでなく、他の目標にも貢献しています。
【森林の持続可能な経営】
「伐って、使って、植える」という循環型の森林管理は、SDGsの複数の目標達成と関係しています。長期的な視点での経営計画を通じ、適切な森林管理を行い気候変動対策や環境保全を目指します。
【木材の利用】
木材利用は、環境負荷低減に大きく貢献しています。
- 中高層建築の木質化や木造化など建築分野での利用拡大
- 木質バイオマス発電による再生可能エネルギーの普及・新たなバイオマス素材の開発
- 木のストローや紙を用いたストローの導入
- 炭や薪に加工して利用
などです。木材は、さまざまな場面で使用できる大切な資源です。
【木材の生産・加工・流通】
ICTやドローンなどの最新技術の活用により、林業の作業効率が改善されて、生産性と安全性の向上につながっています。
また地域での雇用創出や木材流通の効率化によって、地域材の有効活用にも貢献します。
さらに近年では、林業に挑戦する「林業女子」も増加中です。
「林業は女性でも働ける!不安を解消し強みを活かして女性ならではの活躍を」では、林業女子についても触れていますので、あわせてご覧ください。
【キノコ・ジビエなどの利用】
森林には、木だけでなく多くの森の恵みがあり活用されています。
キノコやジビエ・山菜や薬用植物などの森林資源の活用は、山村地域の雇用や新事業の創出につながり、地域活性化の貢献に期待できます。
【森林空間の利用】
森林環境教育や木育・健康増進に役立つ森林空間の利用も、重要な取り組みの1つです。
- 森林セラピーや環境教育の場
- エコツーリズムなどの観光資源
- 防災・減災機能の発揮
- 都市と地方の交流による地域活性化など
また企業研修やオフィスを森林内に移転するなどの動きも見られ、労働環境の改善に取り組む企業も増えています。
森林・林業はさまざまな形でSDGsの達成に関係し、持続可能な社会の実現に向けた重要な役割を担っているのです。
4.持続可能な森林経営に挑む企業の紹介
ここからは、当サイトに記載されている事業所のなかから、持続可能な森林経営に取り組む3社を紹介します。
- 住友林業株式会社
- ヤマカ木材株式会社
- 株式会社白糸植物園
さっそく見ていきましょう。
4.1住友林業株式会社
創業以来300年以上の歴史を持つ住友林業は、持続可能な森林経営と木材利用による環境貢献を目指し、林業分野においてさまざまな取り組みを行っています。
国内に約4.8万ヘクタールの社有林を保有し、FSC®森林認証を取得。
住友林業では、「木を植え育て、その木で家を建てる。そして新しい木を植え育てる」という「ウッドサイクル」に取り組んでいます。
この取り組みは「地球温暖化対策」と「持続可能な社会の実現」に貢献し、生物多様性の保全と持続可能な木材生産を両立しています。
「【日本の林業を支える企業特集】住友林業の取り組みを紹介」では、詳しく紹介していますので、こちらもご覧ください。
4.2勝野木材グループ/ヤマカ木材株式会社
長野県を拠点とする勝野木材グループのヤマカ木材は、地域に根ざした持続可能な森林経営に取り組んでいます。
グループとして「持続可能な森林経営を通じて、【社会貢献】し続ける企業を目指すと同時に、全社員の幸せを実現する。」を経営理念として掲げています。
主な取り組みは、下記の通りです。
- 持続的な森林整備を通じて地域・下流域の生活環境と水資源を守る
- 木材の利用を推進するために安定的に原木を供給する
- 若手社員の雇用を積極的に行い、地域の高齢化緩和に貢献する
- 丸太以外の森林資源を木質バイオマス燃料に加工・販売し持続可能なエネルギーを提供するなど
ヤマカ木材について興味のある方は、RINDOの企業情報をご覧ください。
4.3株式会社白糸植物園
静岡県富士宮市にある白糸植物園は、森林環境研究所が開発した森林管理システムを検証するために設立された林業会社です。
富士山南麓地域で、環境保全と林業を両立する「持続的な経営林」を目指した森づくりをしています。
木材生産だけでなく、森林植物園・キャンプ場の造成の管理、保全植物の管理などさまざまな事業を行っている会社です。
5.林業の仕事に興味がある方へ
SDGsに大きく貢献する森林を守る林業の仕事。ここからは、林業の仕事に興味を持った方へ、支援制度や学びの場、林業専門求人サイトについて解説します。
5.1支援制度の活用
林業への就業を考えている方は、支援制度を活用しましょう。
たとえば、2003年から林野庁が実施している森林・林業分野の人材育成プログラム「緑の雇用」制度があります。
緑の雇用では林業未経験の人たちでも、各年次にあわせ働きながら林業の知識や技術が身につけられます。
さらに経験を積んだ林業従事者向けにはスキルアップのための研修が行われ、キャリアアップも可能です。
国によるサポートが受けられるので、安心して林業に挑戦できますね。
▷関連記事:「緑の雇用とは?内容やメリット、取れる資格などを徹底解説!」
5.2学ぶ場の選択肢
林業に関する知識や技術を学ぶ場として、各地に林業大学校が設置されています。また、森林研究や整備機構による専門的な研修や都道府県が主催する各種講習会などを利用するとよいでしょう。
実践的なカリキュラムを通じて、現場で即戦力となれる資格の取得が可能です。
RINDOでは、各都道府県の講習情報などを「X」で紹介していますので、ぜひ登録して情報をチェックしてくださいね。
▷関連記事:「【担い手不足の解消へ】森林や林業について学べる学校を紹介!」
5.3就職サイトの活用
林業への転職を具体的に考えている方には、ハローワークや転職サイトで、仕事検索をできます。
また、弊社「RINDO」のような林業専門求人サイトの利用もおすすめです。
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6.まとめ
今回は、SDGsの基礎知識から森林・林業との関係、持続可能な経営を実践している企業の紹介をしました。
環境保全や地域活性化、そして持続可能な社会の実現に向けて林業の役割はますます重要になっています。
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