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2025.05.23 コラム

大分県の森林・林業の現状は?特徴・学べる場所・事業体を紹介

広大な自然が特徴の大分県は、県土の約70%を森林が占める「森林県」です。

これから林業の仕事をしたいと考えている方にとって、大分県の森林や林業の現状が気になるのではないでしょうか?

そこで各都道府県の森林や、林業の特徴を紹介しているシリーズ。今回は、大分県の現状について紹介します。

各都道府県の森林・林業の特徴について読んでみる

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  • 目次
      1. 大分県の基本情報
      2. 大分県の森林の現状
          2.1 大分県全体の特徴
          2.2 地域による特徴
      3. 大分県の林業について
        3.1林業経営体の数
        3.2林業従事者の推移
      4. 大分県で林業について学べる場所
        4.1おおいた林業アカデミー
        4.2大分県立日田林工高等学校
        4.3(公益財団法人)森林ネットおおいた(大分県林業労働力確保支援センター)
      5. 林業従事者の1日と年収【大分県編】
        5.1仕事の流れ
        5.2林業従事者の年収
      6. 大分県林業についてよくある質問
        6.1.大分県の林業未経験でも就職できますか?
        6.2.大分県林業の求人はどこで探せますか?
      7. まとめ

1. 大分県の基本情報

大分県の基本情報についてみていきましょう。

都道府県名 大分県
所在地 九州地方
人口

約108万人(2025年3月時点)

面積

約6,340㎢

県庁所在地

大分市

森林面積 約45万ha
森林率 約71%
主な樹種 スギ・ヒノキ・クヌギ

大分県は、九州の北東部に位置しています。 くじゅう連山を中心とした雄大な山々や、別府湾に面した海岸線など、山と海の大自然に恵まれています。

また大分県は、由布院や別府などの名湯として知られる温泉地や国東半島の寺社仏閣関あじ関さば城下かれいなどの豊かな食文化があり、魅力あふれる地域です。

2. 大分県の森林の現状

大分県の森林について、県全体と地域の特徴をみていきます。

2.1  大分県全体の特徴

大分県はスギやヒノキの人工林が有名ですが、クヌギなどの広葉樹も豊富です。 温暖な気候と変化に富んだ地形により、多様な樹種がバランスよく生育しています。

大分県の森林率は約71%です。 このうち全体の約89%が民有林、国有林は約11%と民有林が多く分布。人工林は約51%、天然林が40%で人工林が多いという特徴があります。

大分県では、木材として利用できる46年以上(10齢級以上)の人工林が約64%あり、多くの木が木材として伐採される時期(主伐期)を迎えています。若齢級が少なく、齢級構成に偏りがあるのも特徴です。

▶参考:大分県の林業統計(令和5年度)

2.2  地域による特徴

大分県の森林は、地域によって特徴が異なります。

  • くじゅう連山
    大分県西部にあり、九州本土最高峰の中岳を含む山々と広大な草原が広がる自然豊かなエリア。天然林や貴重な動植物が多く、生態系の保護が進む地域で、自然保護区域にも指定されている場所です。

  • 国東半島
    大分県北東部にあり、長年続く農林業の歴史が息づく地域。クヌギを使った原木しいたけ栽培が盛んで、大分県は、乾しいたけの生産量は全国1位です。

  • 祖母・傾・大崩山系
    大分南部から宮崎にかけて広がる祖母・傾・大崩山系は、深い渓谷と原生的な森林が魅力の山岳地帯。九州中央山地国定公園に指定されており、貴重な生態系と多様な動植物の生息地として保全がおこなわれている自然の宝庫です。

さらに、大分県では「日田杉」が有名です。
日田地域は、国産スギ材の主要産地で、原木市場や専門製材所が集まっています。寒暖差の大きな気候で育つ「日田杉」は、柔らかく強度の高い木材です。

3. 大分県の林業について

大分県の経営体数や、従事者数の推移についても理解していきましょう。

3.1林業経営体の数

大分県の林業経営体数は、2020年の農林業センサスによると1,329あります
2015年には3,221あった経営体ですが、半分以下と大幅に減少しました。

また県内にある経営体のうち「緑の雇用」事業を利用できる事業体は、87社あります。
「緑の雇用」は、認定事業体に就業した方のみ利用可能で、費用は国が支援してくれるので未経験からでも安心して取り組めます。
大分県内の認定事業体一覧は、PDFをご覧ください。

大分県内には「緑の雇用」事業を利用せず、独自の研修や教育によって技術取得に努めている事業体も多くあります。 興味のある事業体には、積極的に問い合わせるとよいでしょう。

▶関連記事:「緑の雇用とは?内容やメリット、取れる資格などを徹底解説!

3.2林業従事者の推移

大分県内の林業従事者は、2020年の調査で約1,683人でした。 1995年には2,000人以上いました。しかし、2005年には1,362人まで減少。その後は2010年に1,866人まで増加しましたが、現在は減少傾向です。

年齢構成では、50代と60代が全体の50%以上を占め、高齢化が進んでいます。

近年は、林業機械の導入や作業環境の改善により、若手の就業者も少しずつ増えてきています。

大分県の林業新規就業者の推移は、以下のとおりです。

2018年 105人
2019年 105人
2020年 102人
2021年 113人
2022年 106人
2023年 107人

大分県内にある「おおいた林業アカデミー」の卒業生が県内各地で活躍するようになり、新たな担い手として期待されています。

▶参考:大分県林業統計(令和5年度)

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4. 大分県で林業について学べる場所

若い世代の活躍が期待されている大分県です。しかし、まだまだ担い手の確保・育成が課題です。

大分県内で林業について学べる場所は、おもにおおいた林業アカデミー大分県立日田林工高等学校(公益財団法人)森林ネットおおいた(大分県林業労働力確保支援センター)があります。

順番にみていきましょう。

4.1 おおいた林業アカデミー

おおいた林業アカデミーは、大分県における林業の人材育成を目的に2016年に開講した学校です。地域の林業の発展と森林環境の保全を目指しています。

おもな概要は、以下です。

期間 1年
募集定員 12名
対象者
  • 18歳~原則42歳以下(移住者は52歳以下)で、大分県内で林業への就業を希望する方
  • 林業従事経験1年未満
  • 高等学校卒業(見込みも含む)
  • 普通⾃動⾞免許有り(取得する⾒込みも含む) など
受講料 無料(交通費、昼食等は自己負担)

おおいた林業アカデミーでは、林業の基礎や伐採技術・育林・木材利用などを講義だけでなく、実習を通して習得していきます。

林業に就業するうえで必要な資格取得が可能です。

  • 車両系建設機械運転技能講習
  • 小型移動式クレーン運転技能講習
  • 玉掛け技能講習
  • 赤十字救急法基礎講習
  • 伐木等の業務に係る特別教育
  • 刈払機取扱作業者安全衛生教育
  • 走行集材機械運転特別教育
  • 伐木等機械運転業務特別教育
  • 狩猟免許(わな猟)

就業体験(インターンシップ)は最低5回実施され、林業事業体での就労体験を通じて自分に合った就業先を探せます。

おおいた林業アカデミー

4.2 大分県立日田林工高等学校

大分県日田市にある「日田林工高等学校林業科」は、林業の基礎から実践まで学べる高校です。座学だけでなく森林の中での実習を通じて、自然の豊かさや森を守ることの大切さを学べます。また、樹木の知識や伐採技術、持続可能な森林経営についても学んでいきます。

林業科で取得できる資格は、おもに下記です。

  • 伐木等の業務に係る特別教育
  • 刈払機取扱作業者安全衛生教育
  • フォークリフト運転技能講習
  • 小型車両系建設機械運転特別教育
  • 無人航空機操縦技能(ドローン)
  • 危険物取扱者
  • ガス溶接・アーク溶接技能講習
  • 測量士補

卒業後は進学や林業関係の仕事に就く生徒も多く、地域の森林づくりを担う人材として活躍しています。

大分県立日田林工高等学校

4.3(公益財団法人)森林ネットおおいた(大分県林業労働力確保支援センター)

森林ネットおおいたは、森林・林業の担い手である林業従事者、林業後継者の育成確保のため、1993年に設立されました。 

その後、1996年に大分県林業労働力確保支援センターとして大分県知事から指定。林業で働きたい方に対して指導や相談、研修などをおこなっています。

(公益財団法人)森林ネットおおいた(大分県林業労働力確保支援センター)

大分県内には、林業について学べる場所が多数ありますので、自分に合った場所で学びましょう。

5.林業従事者の1日と年収【大分県編】 

林業の仕事は自然を相手にした仕事です。仕事内容や給与について、具体的に知りたい方も多いでしょう。

大分県で林業をおこなう「メジャーフォレストリー株式会社」の1日の流れや年収を紹介します。

5.1.仕事の流れ

「メジャーフォレスト株式会社」の仕事の流れをみていきます。

8:00 事務所で朝礼
8:15 現場到着、安全ミーティング
8:30 作業開始
10:00 休憩(約1時間おきに適宜休憩)
12:00 昼休憩
13:00 午後の作業開始
15:00 休憩
16:00 給油、機械点検など
17:00 現場の片付け、整理整頓
17:15 帰社、1日の振り返り、日報記入
17:30 退社

作業は間伐や主伐、造林など、季節や計画にあわせておこないます。

5.2.林業従事者の年収

林業従事者の年収は、経験や保有資格、役職によって異なります。
厚生労働省の調査では、林業の平均年収は約370万円(令和5年時点)。

林業 年収

引用元:林野庁

そして、メジャーフォレストリー株式会社のモデル年収は、以下のとおりです。

  • 未経験者(林業歴1年):年収400万円(月給25万円+賞与)
  • 班長クラス(林業歴10年):年収520万円(月給32万円+賞与)
    ※各種手当含む

年収は、各事業体により異なります。不明点や不安点は、事前にしっかりと確認しましょう。

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6.大分県林業についてよくある質問

大分県の林業についてよくある質問をまとめました。

6.1.大分県の林業未経験でも就職できますか?

未経験でも就職可能です。
県内には、「日田林工高等学校林業科」があり、高校生から森林や林業について学べるほか、「おおいた林業アカデミー」では、18歳以上の方を対象に基礎知識や技術を学べる学校もあります。

さらに大分県内では「緑の雇用」制度を活用している事業体は87社。未経験者の育成に積極的に取り組んでいる事業体が多くあります。
林業の仕事に対する意欲と体力があれば、未経験からでも活躍可能です。

6.2.大分県林業の求人はどこで探せますか?

大分県の林業の求人を探す場合は、以下の方法が便利です。

  • 大分県林業労働力確保支援センターの無料職業紹介
  • ハローワーク
  • 移住ポータルサイト「おおいた暮らしの第一歩
  • 林業専門の求人サイト「RINDO
  • 各事業体のホームページ

大分県への林業移住を検討している方は、移住ポータルサイトや「大分移住を検討する方へ|温泉×自然!人気エリア5選と魅力を紹介」を参考にしてくださいね。

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7.まとめ

今回は、大分県の森林や林業の特徴についてみていきました。

大分県は、林業アカデミーや支援センターでの研修実施で資格取得支援が充実し、従事者の確保や育成の場が整えられています。 ぜひ温泉と自然豊かな大分県で、林業の仕事をはじめてみてはいかがですか。

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