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【未経験向け】和歌山の林業の特徴は?年収・仕事内容・求人ガイド

和歌山で林業を始めたいけど「年収ってどれくらい?」「どんな仕事をするの?」と疑問に思っていませんか?
仕事の具体的なイメージがわかないと、未経験から林業への就職・転職になかなか一歩踏み出せないですよね。
そこで今回は、林業専門の求人サイト「RINDO」が、和歌山の林業の主な特徴、年収、1日の仕事の流れなどをわかりやすく解説します。
自分らしい働き方や和歌山への移住を夢見る方は、この記事を“夢実現のヒント”に役立ててみてください。
※目次から読みたい見出しにスキップできます。
- 目次
- 和歌山の林業の特徴
1-1|良質な「紀州材」を生産している
1-2|人工林が多く木材生産に貢献している
1-3|低コスト林業で持続性を高めている- 和歌山の林業〜年収から求人〜
2-1|和歌山の林業の年収
2-2|和歌山の林業の1日の流れ
2-3|和歌山の林業の求人- 和歌山林業の3つの現状・課題
3-1|林業の担い手が減っている
3-2|素材生産量が減っている
3-3|森林管理・整備が遅れている- 和歌山の林業でよくある質問
4-1|和歌山で林業が盛んな理由は?
4-2|和歌山の林業の仕事内容は?
4-3|和歌山で林業移住をするには?- まとめ
和歌山の林業の特徴
和歌山は、森林の割合が全国で7番目に多い県です。(参考:林野庁)
「木の国」とも呼ばれる和歌山の林業にはどのような特徴・魅力があるのか、下記で詳しくみていきましょう。
良質な「紀州材」を生産している
和歌山の林業には、家具や建築の材料として優れている「紀州材」を生産している特徴があります。
紀州材とは、一言でいうと「和歌山で生産された良質な木材」のこと。とくに住宅用の建材として優秀で、強度、色合い、目合いの良さ、耐火性などが建築業界から高く評価されています。
このような良質な木材を生産してきたことから、和歌山は「紀州・木の国」と呼ばれてきた歴史も。木材の乾燥にバイオマスエネルギーを活用するといった、環境にやさしい生産にも力を入れています。
人工林が多く木材生産に貢献している
和歌山の林業には、人工林(人が育てた森林)の割合が多い特徴もあります。人工林は人の手が行き届きやすいことから、割合が多いと木材生産に貢献しやすいのです。
和歌山県の森林面積は、県土の約76%(約4分の3)。そのうちの約95%が民有林で、民有林のうちの約60%が人工林です。
参考:和歌山県公式サイト「令和5年度 森林・林業及び山村の概況」
さらに、和歌山では戦後に植えたたくさんの樹木が収穫時期を迎えています。今がまさに「使いどき」で、素材をどんどん生産することで全国の木材供給を支えているのです。
低コスト林業で持続性を高めている
和歌山では、森林整備をより効率的に進めるために「低コスト林業」への取り組みに力を入れています。
低コスト林業とは、作業の効率化や機械化を図り、林業にかかるコストをできる限り削減していく取り組みのこと。
具体的には、高性能林業機械の導入をはじめとした次のような取り組みをしています。
- 高性能林業機械の導入
⇒作業の効率化- 作業道の整備
⇒搬出コストの削減- 施業地の集約
⇒作業の効率化- コンテナ苗の利用
⇒植林作業の効率化
このような低コスト林業の取り組みにより、和歌山の森林経営はより持続しやすいものに進化。林業従事者の負担が減ることから、新規参入のハードルを下げる効果も期待されています。
和歌山の林業〜年収から求人〜
ここからは、いよいよ和歌山の林業の年収、仕事内容、求人について深掘りしていきましょう。
1日の流れや具体的な求人も紹介するので、和歌山の林業で働くイメージを膨らませてみてください。
和歌山の林業の年収
和歌山の林業の年収は、雇用形態、職種、経験などによって異なります。
厚生労働省によると、全国の林業の平均年収は約370万円(令和5年時点)です。
また、林野庁の調べでは未経験から10年目までの林業従事者の年収は、200円〜400万円前後が多い傾向です。11年以上のベテランになると、年収250万円〜600万円と収入の幅が広がります。

引用元:林野庁
なかでも、高性能林業機械のオペレーターや特殊なスキル・資格を持つ職人は、林業業界でより高収入を狙いやすい傾向です。
和歌山では移住者向けに資格取得支援や住宅補助をしている林業会社・自治体もあるため「心機一転、和歌山に移住をして林業を始めるぞ!」という方も行動に移しやすいでしょう。
関連記事:【林業の資格一覧】事前に取得は必要?キャリアアップできる資格は?徹底解説!
和歌山の林業の1日の流れ
林業の仕事は実際どのようなタイムスケジュールなのか、ここでは和歌山県橋本市を拠点にしている「森林組合こうや」の例をみてみましょう。
5:45 | 起床 |
6:30 | 現場へ出発 |
7:15 | 現場に到着、準備、ミーティング |
8:00 | 作業開始 |
12:00 | 昼食 |
13:00 | 作業開始 |
16:30 | 作業終了、片付け |
17:00 | 着替え、現場解散 |
17:45 | 帰宅 |
基本的な1日の流れとしては、朝6時前に起床し、7時過ぎに現場に到着&ミーティング。8時から17時まで作業をするタイムスケジュールです。
林業は早朝から仕事がスタートしますが、作業が終わるのはほとんど夕方。太陽のリズムにあわせて出勤&退勤するため、残業はほとんどありません。
仕事内容は地域を問わず、季節、天候、職場などによって異なります。木を切る伐採だけでなく、植林、運搬、木材生産なども林業の大切な仕事です。
和歌山の林業の求人
ネットで「和歌山 林業 求人」と検索すると、さまざまな会社の求人がヒットします。
しかし、実際の募集要項や仕事内容をみても「難しそうだし、よくわからない……」と二の足を踏んでしまう方もいるでしょう。
そのような方におすすめなのが、林業専門の求人サイト「RINDO」です。
RINDOとは、全国の林業の優良求人を厳選して掲載している就職・転職支援サイトです。令和7年5月現在、和歌山の林業求人は「森林組合こうや」を掲載しています。
森林組合こうやでは、チェーンソー や草刈り機などを使用する「現場技術員」を募集。セカンドキャリアの方も多く、わからないことも相談しながらステップアップできる環境です。

画像提供:森林組合こうや
詳しい募集要項は「森林組合こうやの求人ページ」からチェックできます。
「未経験からいきなり応募するのはハードルが高いな……」という方は、RINDO公式LINEから、林業アドバイザーに気軽に相談してみましょう。
和歌山林業の3つの現状・課題
「和歌山の林業は順風満帆」かといわれると、必ずしもそうでない部分もあります。
実際に就職・転職活動を始める前に、簡単に和歌山林業の現状・課題についても触れておきましょう。
林業の担い手が減っている
和歌山に限らず、林業は全国的に「担い手不足」に陥っています。ベテラン世代の高齢化が進み、若い世代への技術継承が追いついていない状況です。
熟練したベテラン世代の引退が相次ぐと、林業業界になくてはならない技術や知識が失われてしまう懸念も。
このような状況を打開するため、和歌山では若手人材確保に向けた次のような取り組みがおこなわれています。
- 農林大学校林業研修部での人材育成
- 和歌山林業体感セミナーの実施
- 移住者向けの住宅補助
- 新規起業者への支援 ……など
新たな担い手の確保が急務となっている和歌山では、未経験でも林業に就職・転職しやすい環境づくりが進められています。
未経験から林業に挑戦した方のなかには「道具も知識も何もない状態で入社しました」という方もいます。
素材生産量が減っている
和歌山の林業における2つ目の現状・課題は、素材生産量の減少です。
使いどきを迎えている樹木がたくさんあるにもかかわらず、和歌山の素材生産量は以前と比べて減少しています。
考えられる主な原因は次の5つです。
- 林業担い手の減少
- 木材価格の低迷
- 作業道整備の遅れ
- 木材搬出の非効率性
- 地形による作業難易度の高さ
和歌山は特徴的な地形から作業道の整備が難しい地域が多く、木材の搬出コストがかさみがち。林業の担い手が減っていることで、使いどきの樹木も十分に収穫しきれていない状況が続いています。
しかし、近年の和歌山は高性能林業機械の導入や作業道整備の促進などの「低コスト林業」に力を入れています。
和歌山が誇る紀州材のブランド力向上にも積極的に取り組んでいるため、素材生産量の回復も期待できるでしょう。
森林管理・整備が遅れている
和歌山の林業には、森林管理・整備が遅れている課題もあります。長期にわたる木材価格の低迷により、森林所有者の意欲が減少していることが主な原因です。
森林の管理・整備が遅れると、森が混み合って草や低木が育たなくなったり、土砂災害のリスクが高まったりする問題が発生することも。
このような状況を回避するため、和歌山では適切な森林管理に向けた次のような取り組みをおこなっています。
- 「新紀州御留林」による森林の公有林化
- 育ちにくい人工林の広葉樹林化
- 花粉の少ない森林づくりの推進
- 市町村による私有人工林の整備促進
人工林の割合が多い和歌山では、森林を適切に管理するために「国や自治体に頼りすぎない森林管理・整備」が必要不可欠です。
林業の担い手が減っている今、和歌山では人々の暮らしになくてはならない「森林」を守る新たな人材を探しています。
関連記事:林業が抱える課題とは?解決策や取り組みを分かりやすく解説
和歌山の林業でよくある質問
最後に、和歌山の林業でよくある質問を紹介します。就職・転職や移住のヒントにしてみてください。
Q1,和歌山で林業が盛んな理由は?
和歌山で林業が盛んな理由は、主に次の3つです。
- 豊富な森林資源
- 温暖多雨な気候
- 古くからの林業の歴史
和歌山の森林面積は県全体の約4分の3(約76%)と、全国的にみても森林の多い県です。針葉樹(杉やヒノキなど)の生育に適した温暖多雨な環境も、林業が盛んな理由として挙げられます。
また、戦後の拡大造林政策により植えられた樹木が収穫時期を迎えていることも、和歌山で林業が盛んな理由の1つです。
Q2.和歌山の林業の仕事内容は?
林業の仕事内容は季節、天候、職場などによりさまざまです。
たとえば、和歌山県橋本市を拠点にしている「森林組合こうや」では、主に次のような仕事を担っています。
- 搬出間伐(素材生産)
- 古道巡視・点検
- 市街地での高木伐採(特殊伐採)
収穫時期を迎えた樹木の伐採や、月に1度の古道巡視・点検作業、クレーンでの高所作業などをおこなっています。
Q3.和歌山で林業移住をするには?
和歌山で林業移住をするには、まず林業体験や林業セミナーなどに参加してみるとよいでしょう。
森林組合こうやのように就職希望者の移住支援をおこなっている会社もあるため、そのような求人をチェックしてみるのもおすすめです。
まとめ

画像提供:森林組合こうや
和歌山の林業には、紀州材の生産、素材生産への貢献、低コスト林業の促進などの特徴があることがわかりました。
未経験者が参入しやすい環境づくりにも力を入れているため「和歌山でセカンドキャリアを築きたい!」という方も安心して一歩踏み出せます。
和歌山の林業の求人を探したい方は、林業専門の求人サイト「RINDO」を活用しましょう。
「自分にぴったりの求人ってある?」「未経験なんだけど、何から始めればいい?」というちょっとした質問も、RINDO公式LINEから林業アドバイザーにお気軽にご相談ください。