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2024.09.03 コラム

埼玉県の木材ブランド「西川材」とは? 西川材と西川林業の伝統や歴史を次の世代へ繋ぐ事業者を紹介

「日本で伝統的な林業に携わりたいけれど、どの地域を選ぶべきだろう」

「歴史ある木材ブランドに興味があるけれど、西川材とはどんなものだろう」

そんな風に考えている方も多いのではないでしょうか?日本の林業には、長い歴史とともに育まれてきた地域特有の文化があります。その中でも、埼玉県飯能市を中心に発展してきた「西川林業」は、江戸時代から続く伝統を守りながら、地域経済と文化に深く根ざしてきました。特に「西川材」は、建築材として高い評価を受け、全国的に広く利用されています。

埼玉県は都市部としてのイメージが強い一方で、豊かな森林と伝統的な林業が共存する地域でもあります。

今回は、埼玉県の林業の象徴とも言える西川林業と西川材にスポットを当て、その魅力や特徴を紹介します。ぜひ最後まで読み進め、埼玉県で林業の仕事を探す際の参考にしてくださいね。

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  • 目次
      1. 西川材と西川林業の歴史
      2. 西川材の特徴と魅力
      3. 西川林業地の特徴
      4. 西川林業の課題と展望
      5. 西川林業を支える事業者と求人情報
      6. まとめ

1. 西川材と西川林業の歴史

西川林業の歴史は、江戸時代にさかのぼります。江戸幕府は、首都の木材供給源として飯能市周辺の森林を重視し、西川林業が発展しました。多摩川上流の豊富な森林資源は、江戸に近いという地理的優位性を持ち、効率的な木材供給が可能でした。

「西川材」とは、埼玉県飯能市を中心に生産される杉やヒノキといった木材のブランド名です。この地域で生産される木材が特に優れていることから「江戸の西側から川を下って運ばれる木材=西川材」として広まりました。その品質の高さから、江戸時代には大火事の復興用材として、近代では戦後の復興に利用されてきました。2009年には、西川広域森林組合により「西川材」として商標登録されました。

また、埼玉県の南西部、飯能市・日高市・毛呂山町・越生町の4市町にまたがる森林は、西川材にちなんで「西川林業地」と呼ばれています。

2.西川材の特徴と魅力

西川材の特徴は、その「耐久性」と「美しさ」にあります。まず、スギはそのまっすぐな木目と加工のしやすさから、建築材として広く利用されています。西川材のスギは特に、その均一な年輪と艶が特徴で、建築物においても優れた耐久性を発揮します。

一方、ヒノキは防虫効果と湿気に強い特性を持ち、日本の伝統的な建築では柱や梁などの重要な部分に多く使用されています。ヒノキの美しい木目や芳香は、内装材としても高く評価されており、西川材のヒノキは、その品質の高さから人気があります。

実際に、西川材を使用した建造物には、飯能市の「名栗温泉・大松閣」や「飯能市役所」などがあります。これらの建築物は、西川材の特性を最大限に活かし、地域の文化と調和した木造建築となっています。

3.西川林業地の特徴

良質な材木が生産される背景には、西川林業地で行われる丁寧な枝打ちや間伐があります。この細やかな管理が、材木の色や艶を美しく保ち、緻密な年輪と少ない節を持つ、高品質な材木を生み出しています。

西川林業の最大の特徴は、「立て木」と呼ばれる育林方法です。主伐時に優良木を1ヘクタール当たり10~15本ほど残し、100~200年と長期にわたって保存するこの方法は、地域の持続可能な林業を支える重要な技術です。「立て木」には、所有者の特別な出費に備える意味もあります。

加えて、西川林業地は都市部から40〜60km圏内に位置しているため、会社勤務等との兼業林業家が大多数を占め、林業と他産業が共存する地域となっています。

西川林業地の森林 画像提供:株式会社茂木林業様 求人ページ

4. 西川林業の課題と展望

地域の伝統を守りながら、現代のニーズに応えるためには、さまざまな課題に立ち向かう必要があります。西川林業も例外ではなく、高齢化や後継者不足、木材価格の低迷といった問題に直面しています。一般的に西川材は、産地不明の最低価格の構造材と比較して2〜3割ほど高いと言われています。

しかし、西川林業はこれらの課題解決に積極的に取り組んでいます。例えば、最新の林業技術の導入や、西川材の樹脂を加工した消臭剤「飯能炭じろう」といった特産の西川材を活用した商品開発を進めています。

さらに、飯能市と地元の高校生が西川材を使って制作した「みんなで(はんのう・ひだか)おさんぽすごろく」といった新たなプロジェクトが進んでいます。

5. 西川林業を支える事業者と求人情報

西川林業を支える企業の一つが、株式会社茂木林業です。茂木林業は、業界歴10年目の茂木魁都(もてぎ かいと)さんが設立した会社で、間伐や枝打ち、森林整備、特殊伐採、道路脇や河川の草刈り作業を行っています。

茂木林業では、林業の伝統を守りながら、新しい技術やアイデアを取り入れ、未来の林業を共に切り拓く人材を募集しています。森林整備や造園関係の仕事は、自然と向き合いながら地域に貢献できるやりがいのある仕事です。

西川林業や西川材に興味を持ち、この伝統を未来に繋げる一員になりたいと感じた方は、ぜひ株式会社茂木林業の求人情報をご覧ください。あなたの手で、次世代に繋がる森林を一緒に守り育てていきましょう。

埼玉県内の事業体はこちらをクリック▼

▷参考記事:「株式会社茂木林業 茂木社長|インタビュー記事

6.まとめ

今回は、埼玉県の木材ブランド「西川材」と西川林業地の伝統や歴史について見てきました。

埼玉県は、都市近郊に位置する土地柄から兼業林業家も多く、初心者でも始めやすい環境があります。

弊社RINDOは、林業専門の求人サイトとして、全国の求人情報を皆様にお届けしています。経験者・未経験問わず、林業の世界で活躍する方に役立つ情報を掲載していますので、ぜひご活用ください。
▷参考記事:「埼玉移住を検討する方へ|魅力やおすすめ都市を紹介

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