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全国の都道府県の森林や林業の特徴について紹介しているシリーズ。
今回は、広島県の森林や林業について解説していきます。

広島県で林業の仕事をしていきたいと考えている方の参考となりますので、ぜひ最後まで読み進めてくださいね。

▷各都道府県の森林・林業の特徴について読んでみる

• 目次

1. 1. 1. 広島県の基本情報
      2. 広島県の森林の現状
           2.1広島県全体の特徴
           2.2地域の特徴
      3. 広島県の林業について
         　3.1林業事業体の数
         　3.2林業従事者の推移
      4. 広島県での支援先｜広島県林業労働力確保支援センター
      5. まとめ

1. 広島県の基本情報

まずは広島県について、基本情報から見ていきましょう。

出典：広島県の地図 | Map-It マップ・イット

広島県は、中国地方の中央に位置する県です。県北部は中国山脈が連なり、標高1,000m以上の山々が広がる一方、南側は瀬戸内海に面しており、大小さまざまな島もあります。
気候は比較的温暖ですが、降水量はやや多い地域です。

「ものづくり」を軸とした産業が発展しており、製鉄や自動車・機械・電機などの産業が盛んです。
そして全国的にも有名なかき生産量は、全国1位を占めるなど農水産業も重要な産業の1つとなっています。

世界遺産の厳島神社や原爆ドームなどの歴史的・文化的な建物だけでなく、広島風お好み焼きなどのグルメもある人気の観光地ですよね。

2. 広島県の森林の現状

広島県　風景

広島県は、県土の約7割が森林です。
ここからは、広島県の森林の特徴をみていきましょう。

• 広島県全体の特徴
• 地域の特徴

それぞれ説明していきます。

2.1. 広島県全体の特徴

広島県では森林率が約72％です。そのうち民有林の割合は約92％で、全国平均の69％と比較すると高水準となっています。
民有林の内訳は人工林が31％、天然林は67％と天然林が多く分布しているのも特徴です。

広島県内では、昭和30年〜40年代にかけてはスギを中心に造林されており、11齢級（51年生）以上の伐採時期を迎えた森林が5割以上を占めています。
また30年代以降は、ヒノキを中心とした造林がおこなわれているため、高齢級はスギが多く若齢級はヒノキが多いです。
そして、人工林の約8割をスギとヒノキが占めています。

参考：広島県の森林・林業・木材産業統計書（令和6年4月）

2.2.地域の特徴

広島県では、地域ごとに森林の特徴があります。

県北部では、海抜700m以上の山地地域には広葉樹林やスギやヒノキの人工林が多く分布しており、木材生産や林業が盛んな地域です。
木材加工施設の整備や地域材の利用促進に取り組んでいますが、林業従事者の高齢化や担い手確保が課題となっています。

中南部では、年間を通した降水量が少なく土地がやせているのが特徴です。アカマツが多く分布していましたが、近年は低木の広葉樹林に変化してきています。

東部地域は、石灰岩地域でブナ林などの天然林や里山林が多く残る地域です。

西部地域は、平地が多くスギや常緑広葉樹林が分布しています。住宅地や工業地の拡大により森林面積の減少が懸念され、都市近郊林の管理が課題です。

広島県内では、地域により森林の植生や林業の特徴が異なっています。地域の実情に合わせた取り組みや地域住民との協働が重要な課題となっています。

3. 広島県の林業について

広島県内の林業現場の風景　画像提供：有限会社池田木材様　求人ページ

広島県では、利用期を迎えた森林や間伐などの手入れが必要な森林が多いですが、担い手不足が課題です。
ここからは、広島県の事業体数や従事者数の現状についてみていきましょう。

3.1. 林業事業体の数

広島県の林業経営体数は、2020年農林業センサスによると1453経営体です。
2015年には4487経営体ありましたが、5年間で67％も減少しています。

林業経営体のうち、法人経営体が123経営体、1294経営体が個人経営体。
そして個人経営体の多くは、小規模経営である点も特徴の1つです。

参考:広島県ホームページ2020年農林業センサス経営体調査

また、県内に1453ある経営体のうち「緑の雇用」事業を利用できる事業体は、51社あります。

▷関連記事「緑の雇用とは？内容やメリット、取れる資格などを徹底解説！」

現在、未経験の方が林業の仕事に進んでいます。そして多くの方が緑の雇用事業を利用しています。
気になる事業体がありましたら、ぜひ積極的に問い合わせてみてくださいね。

▷広島県認定事業者一覧はこちら

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3.2. 林業従事者の推移

広島県内の林業従事者は、令和2年で830人。平成2年には2,390人いましたが、平成27年には760人まで減少していましたが、令和2年のは増加に転じました。

また年齢別の推移は、下記になります。

▷参考：広島県の森林・林業・木材産業統計書（令和6年4月）

広島県では、林業従事者の若返りがみられています。

広島県は、他の県と比べると林業経営体数は多いですが、小規模経営の個人経営体が多くなっています。
従事者については増加傾向になりましたが、まだまだ担い手不足が課題です。

積極的に支援を利用して林業の仕事に踏み出してみてはいかがでしょうか。

広島県内の事業体はこちらをクリック▼

4.広島県での林業支援｜広島県林業労働力確保支援センター

広島県林業労働力確保支援センターでは、新規就業者の確保や雇用管理の改善など林業事業体への支援を目的に設立されました。
林業関連情報の提供や関係機関との連携をはかり、幅広い活動を展開しています。

林業就業希望者への支援は、林業への新規就業者の確保と育成に力を入れ、研修や技術の向上や雇用相談をおこなっています。

林業事業体への支援は、経営基盤の強化や労働環境の改善などが中心です。
「認定事業主」制度を通じて、事業体の機械化や労働時間の短縮、福利厚生の充実など、林業従事者の定着と生産性の向上につなげる支援をおこなっています。
詳しい内容は問い合わせフォームよりお問い合わせてくださいね。
参考：▷広島県林業労働力確保支援センター

また広島県林業課では、林業事業体の合理化や雇用管理の改善を支援、各種助成金・補助金制度、資格・講習一覧などさまざまな支援・情報の提供をおこなっています。
農林漁業体験が可能な施設なども紹介していますので、気になるものがあれば一度ご参加くださいね。
▷広島県林業課ホームぺージ 

5.まとめ

今回は、広島県の森林や林業従事者の特徴についてみていきました。
広島県内では、林業事業体が多く「緑の雇用」事業を活用できる事業体も多くあります。また林業従事者の増加傾向や若返りもみられます。
どの自治体で林業の仕事に就こうか迷っている方は、ぜひ広島県で第一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

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