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2024.06.20 コラム

岡山県の森林・林業の現状は?特徴や自治体による取り組みも紹介

「岡山県では林業の仕事をしていきたいけど、林業従事者の推移は、どれくらいだろう?」
「岡山県の森林や林業について、詳しく知りたい」
林業の仕事に興味はあるけれど、どこの地域で働いていこうか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?

そこで今回は、岡山県の森林についてや林業従事者の現状を紹介します。

最後まで読んで、就職先の参考にしてくださいね。

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  • 目次
      1. 岡山県の基本情報
      2. 岡山県の森林の現状
          2.1民有林が多い
          2.2ヒノキが多い
          2.3利用期を迎えている森林が多い
          2.4森林被害について
      3. 岡山県の林業について
        3.1林業事業体の数
        3.2林業従事者の推移
      4. 岡山県の林業支援内容
      5. 自治体による取り組みを紹介
      6. まとめ

1. 岡山県の基本情報

まずは岡山県について、基本情報から見ていきましょう。

都道府県名 岡山県
所在地 中国地方 
人口 約187万人(2024年4月)
面積  約7114㎢
県庁所在地 岡山市
森林面積 483ha
森林率 68%
主な樹種 南部 アカマツ、北部スギ・ヒノキ

岡山 移住
出典:岡山県の地図 | Map-It マップ・イット

岡山県南部は、瀬戸内海に面しており、日本の地中海とも呼ばれるほど温暖な地域です。冬季の積雪もほとんどみられず「晴れの国」とも言われています。

中国産地の山々がある県北部は、四季の変化に富んでおり林業の中心地となっています

2. 岡山県の森林の現状

岡山県の森林

県土の約7割が森林という岡山県。岡山県の森林について下記の特徴をみていきましょう。

  • 民有林が多い
  • ヒノキが多い
  • 利用期を迎えた森林が多い
  • 森林災害について

それぞれ説明していきます。

2.1. 民有林が多い

岡山県では、県内の92%が民有林で、全国平均の69%と比べると高い数値となっています。
民有林は、40%がスギやヒノキなどの人工林、56%が広葉樹やマツなどの天然林です。
とくに県北部に集中しています。

2.2.ヒノキが多い

ヒノキの樹種比率は全国平均が28%。それに比べて岡山県は、68%と高くなっています
県北部の美作地域は、スギやヒノキの産地として知られており、「美作ヒノキ」(みまさかひのき)」というブランドがあります。

2021年にはヒノキの素材生産量で日本一となりました。

2.3.利用期を迎えた森林が多い

県内の民有林のうち、9齢級以上が全体の約75%を占めています。多くの民有林が、本格的な利用期を迎えているのです。
若い木の割合が少ないため、将来木材を利用する際に、木材不足の影響が出る恐れもあります。

そのため、利用期を迎えた木を適切に伐採し、新しく植林する必要があります。

2.4.森林被害について

岡山県内では、森林被害も見られます。
松くい虫被害では、保安林などの地域では空中散布などが、近年減少傾向へ。

また、ナラ枯れ被害は、2009年度に初めて確認されて以降は増加傾向になっています。
2023年度には、県南部地域で新たな被害が確認されるなど、被害区域の拡大傾向にあります。

「おかやま森づくり県民税」を活用し、間伐や植林、鳥獣害対策などをおこなっていますが、持続可能な森林管理の取り組みが必要です。

参考:岡山県森林・林業統計(令和5年3月)

3. 岡山県の林業について

岡山県内の林業現場の風景 画像提供:株式会社樹工舎様 求人ページ

民有林の多くが利用期の状態にある中、森林整備が追いついていない岡山県。
岡山県でも、担い手不足や高齢化が大きな課題となっています。
まずは、事業体や従事者についてみておきましょう。

3.1. 林業事業体の数

岡山県には現在、1174の林業経営体があります。
また、国の補助金を受けられる「緑の雇用」事業を取り入れている事業体は52社です。

岡山県内の認定事業体一覧はこちらをご覧ください。▷「岡山県認定事業者一覧

各市町村などで、事業体の紹介をしている自治体もありますので、チェックしておきましょう!

3.2. 林業従事者の推移

県内の林業従事者は、令和2年時点で1232人。昭和50年には2539人でしたが半数にまで減少しました。しかし、平成17年の946人をピークに増加傾向にあります。

また年齢別でみると、下記の内訳になります。

年齢 人数 割合
39歳以下 547人 29%
40歳~49歳 252人 20%
50歳~59歳 231人 19%
60歳以上 392人 32%

岡山県の林業従事者の特徴として、まだまだ60歳以上の割合が多いです。しかし、平成17年に60歳以上の割合は49%でしたが、32%にまで減少しています。

反対に39歳以下の割合が17%から29%にまで増加しており、従事者の若返りが目立っているのです。

また、高性能林業機械の利用やスマート林業の導入など、さまざまな取り組みによって森林整備を進められています。

参考:岡山県森林・林業統計(令和5年3月)

岡山県内の事業体はこちらをクリック▼

4.岡山県の林業支援内容

岡山県では、資格取得研修の実施や就業支援もおこなっています。

岡山県内での研修情報や就業支援をおこなっている団体は下記があります。岡山で働きたいという方は、一度問い合わせてみてくださいね。
▷「岡山県林業就業支援センター

▷「林業・木材製造業労働災害防止協会 岡山支部

また、岡山県内では林業従事者だけに任せるのではなく、一人ひとりが森林を守っていく必要性を感じ、森林ボランティア団体も増加し、活発に活動がおこなわれているのも特徴の1つです。

岡山県は移住支援も充実しています。「岡山移住を検討する方へ|支援制度や人気の理由を解説」では、移住支援について紹介しています。あわせてご覧ください。

5.自治体による取り組み

林業地域としても全国的に知られている岡山県。ここからは、各自治体における森林・林業への取り組みを紹介していきます。
今回は、県北部にある以下の自治体をみていきましょう。

  • 真庭市
  • 西栗倉村
5.1.真庭市

真庭市は人口約4万8千人、森林率約79.5%の自治体で、とくにヒノキの生産が盛んな地域です。
「美作ヒノキ」の木材生産や販売が盛んで西日本でも有数の木材集散地としても有名な地域です。
木が十分に出荷されず、枝葉や樹皮などは産業廃棄物として処分をされていることから「木を使い切る」構造を創出。
2015年には「バイオマス発電所」が稼働開始しました。

バイオマス発電所
引用:真庭市ホームページ


木を使い切るだけでなく、売電収入を山主に還元もされます。そして、山主に森林への関心を喚起し、適切な森林整備がおこなわれ、持続可能な木材産業が構築されています。

また、森林資源を活用したサステナブルなまちづくりの一環として、2021年「GREENable HIRUZEN」がオープンするなど、注目を浴びる市です。

5.2.西栗倉村

中国山脈の谷あいにある西栗倉村は、人口130人ほどの小さな村です。
村の95%が森林で占められ、人工林率も県内でトップの80%以上
林業が中心の産業ですが、過疎化と高齢化が課題です。

そのような中、2008年に「50年前に木を植えた先人たちの想いを必ず未来へ繋ごう。あと50年、村ぐるみで挑戦を続けよう」という思いから、「百年の森林(もり)構想」ができました。

百年の森林構想
引用:西栗倉村サイト

林業関連企業のスタートアップや移住の促進、再生可能エネルギーの取り組みがおこなわれ、近年では、行政や企業から「奇跡の村」として注目を集めています。

実際に西栗倉村では、人口の約15%を移住者が占め、これまでに50社以上が誕生しています。

6.まとめ

今回は、岡山県の森林や林業従事者についてみていきました。
林業地である県北部は、林業の担い手不足に直面していますが、自治体でそれぞれ特徴的な取り組みがおこなわれています。

林業の仕事をどこでやっていきたいのかている方は、ぜひ岡山県で、第一歩を踏み出してみませんか?

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