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2024.04.04 コラム

【日本の林業を支える企業を紹介】森庄銘木産業株式会社

奈良県宇陀市に本社を構える【森庄銘木産業株式会社】(以下森庄)は、吉野杉の産地として名高い吉野北山で、100年以上の歴史を誇る林業会社です。
代々受け継がれてきた伝統的な林業技術と最新の機械技術を融合させ、高品質な吉野杉を生産しています。
また日本の林業を未来につなぐため、従来の林業分野にとどまらず、様々な事業に挑戦しています。
「自然環境と地域社会に貢献するものづくり企業であること」をミッションに、「森と暮らしを繋ぐ」を実現する企業、森庄は、今注目の林業会社の一つです。
この記事では、森庄の活動や取り組みを詳しく紹介します。
日本の林業を支える森庄独自の取り組みをぜひご覧ください。

  • 目次
      1. 森庄の基本情報
      2. 森庄の取り組み
          2.1林業事業
          2.2製品販売事業
          2.3「林業体験イベント」「森庄ツアー」の開催
        2.4若手人材の育成
        2.5吉野杉のPR
      3. 森庄の想い
      4. まとめ

1. 森庄の基本情報

森庄は創業1927年、奈良奥大和を拠点に活動する林業の会社です。

社名 森庄銘木産業株式会社
代表取締役 森本 定雄
従業員 13人
所在地 奈良県宇陀市菟田野古市場511の2
公式サイト 森庄銘木産業株式会社 (yamanaramorisho.com)

森庄の主な業務内容

  • 林業 /調査・道付け・伐採搬出・測量・森林施業プラン作成
  • 各種銘木、製材品の製造販売
  • 建築、木質空間提案(協働の設計士/大工と共に) 
  • 木製インテリア販売

2. 森庄の取り組み

林業の会社というと「山で木を切る」イメージが強いかもしれません。
しかし森庄では山での林業事業のほかにも様々な活動を行っています。
「森と暮らしを繋ぐ」をテーマにした森庄の取り組みを以下で詳しく見ていきましょう!

2.1. 林業事業

森庄の林業事業は【森林管理・伐採搬出から原木の販売に至るまで】を幅広く手掛けています。
森庄の林業の原点は山守
山守とは、森林所有者(民間や自治体、学校など)からの委託を受け、山林の保護・ 管理を担うサービスです。
山守は森林を日常的に管理しているため、その地域の地勢や土壌条件などを熟知しています。
森庄は自社所有の山林だけでなく、森林所有者に代わって植林・下刈り・枝打ち・除間伐の時期設定、搬出用の道付け、原木の搬出と輸送、販売まで一貫して森林を管理。
その出材量は年間約3,000㎥にもなります。
森林管理頂いているオーナー様のところには直接出向き、各種説明や打ち合わせを実行。
森庄はオーナー様との信頼関係を大切にしながら、持続可能な森林管理を目指している会社です。
近年では、所有者や境界の不明な森林が増えているという社会課題解決のため、境界明確化事業にも山守のノウハウを用いて取り組んでいます。
往来の林業のイメージにとらわれることなく、アップデートを図りながら、林業業界の地位向上に努めています。

2.2. 製品販売事業

森庄では木製製品販売事業も行っています。
森庄が取り扱う吉野杉は、その美しい木目と優れた耐久性から、建築材や家具材として古くから珍重されてきました。
森庄では吉野杉の特性を最大限に引き出すため、林業家ならではの視点で、デザイナーや設計士とともに木質空間の企画・提案を行っています。
また「MORITO」という自社ブランドを立ち上げ、磨き丸太を用いたスツールや一枚板テーブルなど、オリジナルインテリアの企画・販売なども行っています。
森庄の唯一無二の製品

出典:オンラインショップ | MORISHO-MORITO STORE /森庄モリトストア山なら森庄 木のインテリア雑貨 (yamanaramorisho.com)

機能性もデザイン性も兼ね備えた、素敵な商品はどれも大人気。
木製品が家にあるだけで心が癒されますよね。

そして林業事業と販売事業、この二つの事業を手掛けていることが、森庄独自の強みです。
たとえば製品に関する問い合わせや注文を受けた際には、製品在庫の状況だけでなく、山林の状況を踏まえた上でスムーズに対応することができます。
さらに木材製品の提案・販売においても、林業事業を自社で行っているため説得力が増します。
「森づくりの想いを、製品にも」
この気持ちを大切に、「思いやり」を積み重ねた、森庄にしかできない唯一無二の製品を制作しています。

2.3. 「林業体験イベント」「森庄ツアー」の開催

森庄では林業をより多くの人に身近に感じてもらうため、定期的に「林業体験イベント」、また「森庄ツアー」を開催しています。
これらのイベントは毎回人気で、これまでに1000人以上の方が参加。
2021年には、森庄ツアーがウッドデザイン賞を受賞しました。
森庄ツアーでは「林業~加工~世の中へ届けるまで」を、森庄の取り組み内容を基に参加者に詳しく紹介。
森のことを考え、行動に移すきっかけを提供しています。
このように林業事業・製品販売事業のみにとどまらず、より多くの人の森林に触れてもらえるような活動にも力を入れています。

2.4. 若手人材の育成

日本の林業は現在、担い手不足・高齢化により衰退傾向にあります。

出典:林業労働力の動向:林野庁 (maff.go.jp)

森庄では積極的に若手人材を育成し、林業の担い手不足解消に取り組んでいます。
林業のイメージとして「きつい・賃金が安い」等のイメージを持たれている方も多いかもしれません。
しかし実際は、森庄では残業はほとんどなく、正社員として働きながら、プライベートな時間もしっかり楽しめる環境です。
また、社会保険完備・退職金制度もあり。
仕事に使命感とやりがいを持ち、前向きに働いている方がたくさんいる職場です。
森庄では若者が定着しやすい環境づくりにも力を入れ、林業の魅力を多くの方に発信する活動を行っています。

2.5. 吉野杉のPR

高級の建築材として知られる奈良・吉野のスギとヒノキ材には、他県産の木材よりもダニや大腸菌抑制効果が高いことが、奈良県が行った比較実験で分かりました。
参照:奈良の木で健康になる! 実証試験結果について/奈良県公式ホームページ (pref.nara.jp)

この結果を受け、県は保育施設や老人ホーム等で積極的に「奈良の木」を活用しています。

画像出典:奈良県公式ホームページjigyouhoukoku.pdf (pref.nara.jp)

森庄でも同様、この「奈良の木」の効果や魅力を積極的にPRし、国産木材の需要増加に努めています。

3. 森庄の想い

森庄の企業理念は​、吉野の山を護り継ぎ、伝統ある銘木の技術を磨くこと。
森庄は日本の森林の重要な役割を担ってきた伝統的林業である、吉野林業を継承しています。
創業から100年以上、「人々の暮らしと森を繋ぐ架け橋」として社会へと貢献してきました。
日々変わりゆく暮らしの中で、木とともに過ごしてきた経験と信頼を社会に活かすべく、今後も成長を続けている企業です。
代表の森本さんは

  • 今の子供達が大きくなった時の森がよくなっているように1つ1つ身近なところから変えていきたい
  • 子供に胸を張って渡せるような会社にしていきたい

という強い思いで日々活動されています。
日本の林業を未来へつなぐ。
森庄は地域の人々が大切に育ててきた木々を、自然を「愛しみ護り継ぐこと」ができるよう、様々な提案に力を入れているのです。

4.まとめ

伝統と革新を融合させた森庄銘木産業株式会社は、日本の林業の未来を担う存在です。
木と同じような「密な年輪」を重ねていきながら、日々成長している企業です。
衰退傾向と言われる日本の林業ですが、このように魅力的な企業がたくさんあり、みんな前を向いています。
あなたも日本の明日を創る一員として、林業を始めてみてはいかがでしょうか。
その挑戦をRINDOが全力でサポートします。

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