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【日本の林業を支える企業特集】住友林業の取り組みを紹介
住友林業は日本の森林資源と木材産業を牽引するリーディングカンパニーです。
創業以来300年以上に渡り、森林と人々の暮らしをつなぎ、日本の林業を支えてきました。
ハウスメーカーのイメージが強い住友林業ですが、実は総面積約4.8万ha(国土面積の約800分の1)の社有林を所有。
林業を活性化させて森林の荒廃を防ぐため
- 経営森林面積の拡大
- スマート林業の導入
- 早生樹の増殖や植林・育林技術の開発
- コンテナ苗木事業の拡大
- ICTを活用したソリューションビジネスの推進
等を行い、日本の林業へと貢献しています。
また地球環境問題が深刻化する中、住友林業は持続可能な社会の実現に向けて、日々新たな挑戦を続けています。
この記事では、住友林業の多岐にわたる取り組みの一部を紹介。
日本の林業を支える様々な取り組みについて、一緒に見ていきましょう!
- 目次
- 住友林業の環境への取り組み
1.1ウッドサイクル
1.2木材の利用促進- 住友林業の国産木材への3つの取り組み
2.1国産木材の自給率向上
2.2国産木材の安定供給体制の構築
2.3国産木材の魅力発信- 住友林業の木材の魅力3選
3.1高品質な木材
3.2安全性へのこだわり
3.3環境への配慮- まとめ
1. 住友林業の環境への取り組み
住友林業は、持続可能な森林経営と木材利用による環境貢献を目指し、林業分野において様々な取り組みを行っています。
ここでは「ウッドサイクル」と「木材の利用促進」の2つの取り組みを詳しく解説します。
1.1. ウッドサイクル
住友林業では「ウッドサイクル」を推進しています。
ウッドサイクルとは、【木を植えて育てて、その木で家を建てる。そしてまた新しい木を植えて、育てる】この循環のことです。
この取り組みは「地球温暖化対策」と「持続可能な社会の実現」という二つの大きな課題解決に貢献することを目的としています。
出典:住友林業の家 森を育てる家|木造注文住宅・戸建の住友林業(ハウスメーカー) (sfc.jp)
木には二酸化炭素を吸収する役割がありますが、植えてから40年ほど経つと吸収量がぐんと少なくなります。
出典:森林・林学学習館 樹種別・林齢別炭素吸収量 (shinrin-ringyou.com)
そこで、古い木は家を建てるなどの木材に使い、そこに新しい苗木を植えることで、二酸化炭素をよく吸う森林に若返らせます。
また木材資源の循環利用を促進することで、資源の枯渇を防ぎ、持続可能な社会を実現。
さらに林業や木材加工産業の振興を通じて、地域経済の活性化にも貢献しています。
- CO2吸収量の増加
- 脱炭素化
- 循環型社会の実現
- 地域経済の活性化
また住友林業の木材建材事業では持続可能な社会の実現へ向け、ESGへの取り組みにも力を入れ、以下のような実績を誇っています。
このような活動は日本のみならず世界で認められ、※1)DJSI(Dow Jones Sustainability Indices)への選定、※2)CDP2022から最高評価「気候変動Aリスト」を選定など、様々な評価を得ています。
住友林業の詳しい実績はこちら▷社外からの評価|住友林業 (sfc.jp)
※1)米国ダウジョーンズ社が1999年に開発した、企業の環境・サステナビリティ格付けの中で最も信頼される格付けの一つ
※2)持続可能な社会の実現を目指すNGOの一つ
住友林業は世界に誇れる日本のリーディングカンパニーのひとつなのです。
1.2. 木材の利用促進
昔は木造の建物が主流だった日本ですが、近年は鉄筋コンクリートの割合が増えてきました。
「木造」の割合は,昭和53年には81.7%と約8割を占めていたものの,その後は徐々に低下し,平成20年では58.9%と6割を下回っている。一方,「非木造」の割合は,昭和53年の18.3%から平成20年の41.1%へ上昇を続けており,住宅の非木造化が進んでいることを示している。
出典:統計局ホームページ/日本の住宅・土地-平成20年住宅・土地統計調査の解説-/2-1 住宅の種類,建て方及び構造 (stat.go.jp)
しかしながら、「木造」の建物に住むことには様々なメリットがあります。
住友林業は木が秘める可能性を独自の視点で研究。
公式サイトではその結果に基づき、「⽊がもたらす⼈への良い影響」が多数発信されています。
- 木造校舎はインフルエンザによる学級閉鎖率が少ない
- 木造校舎では子どもたちが集中して勉強できる
- 木造校舎は心理・情緒面にも効果があり、保健室利用が少なくなる
- 木目には集中率を高め、リラックスさせる効果がある
- 木の空間で睡眠をとると、熟睡度が一番高い
- 木目柄のシート(下はコンクリート)と本物の木材で過ごした後のストレス度は、本物の木の方が人をリラックスさせる
- 木は衝撃を吸収するので、足腰を強くする
- 木は目に有害な紫外線を吸収するので、目に優しい環境で過ごせる
- 木は断熱性が高く、アレルギーや高血圧など、健康を改善する効果がある
私たちが想像しているよりもはるかに、木はたくさんの安らぎと健康効果を与えてくれるのです。
住友林業ではこのように、木の力と我々の心と体の健康を結び付け、「木と生きる未来」を価値あるものにする取り組みを続けています。
2. 住友林業の国産木材への3つの取り組み
住友林業は国産木材の利用促進にも積極的に取り組んでいます。
2.1. 国産木材の自給率向上
新興国の経済発展と人口増加に伴い、近年、世界的に木材需要が高まっています。
日本でも2050年のカーボンニュートラル実現に向け、国産木材の自給率向上に努めています。
出典:林野庁_木材需給の推移等230929-1.pdf (maff.go.jp)
住友林業はこの状況に対応し、積み出し港を通じて国産木材原木の取り扱い量を増やす取り組みを進めています。
具体的には、輸出に加えて、国内の製材工場や合板工場、バイオマス発電所、製紙工場などへ内航船での販売機会を強化。
今後も国内外の市場への適応を図り、取り扱い量増加を目指します。
2.2. 国産木材の安定供給体制の構築
住友林業は九州の鹿児島県志布志市との協定を通じ、木材コンビナートの設立を進めています。
これは、国産木材の価値向上、安定供給、及び脱炭素への貢献を目指すプロジェクトです。
2020年の木材価格の高騰(ウッドショック)を背景に、国産木材のより効果的な利用と林業従事者の事業収益の安定が求められるようになりました。
そこで住友林業は、木材のカスケード利用を前提とした新工場建設やバイオマス発電所の建設を検討することで、国産材の付加価値向上や脱炭素貢献を目指しています。
2.2. 国産木材の魅力発信
住友林業はウェブサイトやイベントを通じて、国産木材の魅力を発信しています。
また、構造材や内装材など、住宅建設に使用する木材に国産材を積極的に採用。
モデルハウスやショールームでは、国産木材を使用した住宅を実際に体感することができます。
PRIME WOODシリーズでは、世界的な評価の高い日本産のナラを原材料とした『JAPANESE OAK(ジャパニーズオーク)』が人気です。
(※「PRIME WOOD」とは、住友林業が世界中から厳選した高品質な木材を、独自の技術で加工・仕上げたオリジナルの木質部材の総称です。)
ナラは北海道から九州まで広く分布していますが、なかでも最も上質とされるのが北海道・旭川周辺のナラ。
住友林業ではこの北海道産の厳選されたナラを、こだわり抜いた製法で調達。
他の銘木にはない優しく淡い色合いで、豊かな表情を持つナラで作られた家は、天然木の家で暮らす醍醐味のすべてが詰まっています。
出典:木の質は、住まいの質になる。PREMIUM TREE[プレミアム ツリー]|住友林業 (sfc.jp)
3. 住友林業の木材の魅力
住友林業の木材は、高品質と安全性、そして環境への配慮で知られています。
3.1. 高品質な木材
住友林業は、世界各国・日本全国の厳選された森林から、高品質な原木を調達しています。
長年の経験と技術に基づいた厳しい品質管理によって、常に安定した品質の木材を提供しています。
住友林業の木材は、強度や耐久性に優れているだけでなく、美しい木目と質感も魅力です。
日本の伝統的な建築様式から、現代的なデザインまで、幅広い用途に使用されています。
3.2. 安全性へのこだわり
住友林業の木材は、安全性にもこだわりを持っています。
たとえばシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドなどの化学物質を抑制した、安全な建材を開発・提供。
その品質・性能を保証するためにJAS認定や大臣認定などを取得しています。
また、大臣認定により防火性能を保証した商品や、SIAA(抗菌製品技術協議会)による抗菌・抗ウイルスの性能を担保した商品もリリース。
商品の性能向上を目指すとともに、各工場に専任の品質管理担当者を配置し、日々の品質管理にも努めています。
3.3. 環境への配慮
住友林業は、木材の加工や製造過程においても環境への配慮を忘れません。
FSC®認証やPEFC™認証などの国際的な森林認証を取得した木材を積極的に使用しています。
また、売上の一部を植林事業に還元し、植林木を活用することで天然林への負荷を減らす高品質合板「きこりんプライウッド」を販売。
このプロジェクトは
- 持続可能な木材の使用比率100%
- 地球環境問題への貢献
- 地域社会への貢献
の3つの役割を担っています。
出典:きこりんプライウッド – 森林・木材・再エネ|住友林業 (sfc.jp)
4.まとめ
本記事では、住友林業が林業分野で行っている取り組みを紹介しました。
この他にも住友林業では様々な取り組みが行われており、公式サイトでも詳しく学ぶことができます。
これらを通じて住友林業は、日本の森林資源と木材産業の発展、そして環境保全に貢献しています。
住友林業の取り組みは、森と人々の未来を繋ぐ希望です。
リーディングカンパニーとしての革新的な取り組みの数々は、日本の林業業界に明るい未来を感じさせてくれますね。
国土の約7割が森林で占める、自然大国の日本。
その大切な資源を守るため、日々、切磋琢磨している企業がたくさんあります。
RINDOではこのように、日本の林業を支える取り組みを行う企業も紹介しています。
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一人ひとりのきっかけが、日本の明日を創る支えとなります。
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