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【全国版】日本の夏涼しく冬暖かい地域14選!移住の注意点も紹介

気象庁の統計によると、2024年の日本は”もっとも暑い夏”を記録。「夏は涼しく、冬は暖かい地域に移住したい!」と考える人が急増しています。
この記事では、全国から厳選した「夏涼しく冬暖かい地域」を14か所ピックアップ。関東・関西・中部・九州の4エリアに分けて、各地域の気候データや移住支援制度まで詳しく解説します。
移住を後悔しないための注意点も4つご紹介するので、夏涼しく冬暖かい地域への移住を考えている方は参考にしてみてください。
【夏涼しい地域早見表】 ※8月の平均最高気温(参考:気象庁) |
1位:千葉県銚子市(28.6℃) 2位:長崎県対馬市(28.9℃) 3位:千葉県勝浦市(29.0℃) 4位:東京都伊豆大島(29.5℃) 5位:静岡県東伊豆町(29.7℃) |
【冬暖かい地域早見表】 ※1月の平均最低気温(参考:気象庁) |
1位:鹿児島県屋久島町(8.9℃) 2位:東京都伊豆大島(3.9℃) 2位:静岡県熱海市(3.9℃) 2位:静岡県東伊豆町(3.9℃) 5位:和歌山県新宮市(3.6℃) |
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- 目次
- 【関東】夏涼しく冬暖かい地域7選
1-1|千葉県銚子市
1-2|千葉県勝浦市
1-3|千葉県鴨川市
1-4|千葉県館山市
1-5|神奈川県三浦市
1-6|神奈川県小田原市
1-7|東京都伊豆大島- 【関西】夏涼しく冬暖かい地域3選
2-1|和歌山県新宮市
2-2|和歌山県白浜町
2-3|兵庫県明石市- 【中部】夏涼しく冬暖かい地域2選
3-1|静岡県熱海市
3-2|静岡県賀茂郡東伊豆町- 【九州】夏涼しく冬暖かい地域2選
4-1|長崎県対馬市
4-2|鹿児島県屋久島町
- 夏涼しく冬暖かい地域に移住するときの注意点4つ
5-1|生活コストをシミュレーションする
5-2|冬の寒さや積雪量もリサーチする
5-3|移住する前に仕事を決める
5-4|お試し移住を活用する- 夏涼しく冬暖かい地域についてよくある質問
6-1|日本の夏でも湿度が低い地域はどこ?
6-2|日本の夏でも涼しい県ランキングは?
6-3|本当に涼しい避暑地はどこ?- まとめ
【関東】夏涼しく冬暖かい地域7選
関東エリアでは、夏涼しく冬暖かい地域を7つピックアップしました。
なかでも千葉県は、夏涼しく冬暖かい地域の選択肢が豊富な穴場エリアです。それぞれの地域について詳しくみていきましょう。
千葉県銚子市

引用元:銚子市公式サイト
千葉県銚子市は、千葉県の最東端(チーバくんの耳の先端)に位置する港町です。夏でも30℃を超える日が少ないため、熱中症になりやすい子どもや高齢者でも快適に過ごせます。
気象庁によると、銚子市の8月の平均最高気温は28.6℃。冬は黒潮の影響で暖かく、0℃を下回る日はほとんどありません。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:25.5℃ 平均最高気温:28.6℃ 平均湿度:87% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.6℃ 平均最低気温:2.9℃ 平均湿度:62% |
銚子市の魅力は「春キャベツの生産量」「初日の出の早さ」「見られるイルカ・クジラの種類」などの”日本一”が多いこと。港町というだけあって、海産物のおいしさもピカイチです。
銚子市の移住支援制度には次のようなものがあります。
結婚新生活補助金 | 銚子市で新婚生活をスタートさせる若者夫婦(39歳以下・合計所得500万円未満)が対象。 30万円(29歳以下の場合は60万円)の住宅補助金を支給。 |
空き家リフォーム事業補助金 | 銚子市の対象住宅に10年以上居住する予定の移住希望者が対象。 リフォーム費用の一部(最大20万円)を支給。 |
銚子市への移住に興味がある方は、千葉県の移住ポータルサイト「ちばらしい暮らし」をチェックしてみましょう。
【銚子市がおすすめな人】
- とにかく夏涼しい地域がいい人
- 気温差が少ない地域がいい人
- 港町らしい暮らしを楽しみたい人
千葉県勝浦市

引用元:勝浦市公式サイト
千葉県勝浦市は、気象庁の観測史上1度も猛暑日(35℃以上)を観測したことがない”関東随一の避暑地”です。「100年以上猛暑日知らずの街」としても知られています。
気象庁によると、勝浦市の8月の平均気温は25.9℃。平均最高気温も29℃と、東京よりも涼しく過ごしやすい環境です。冬は温暖な気候で、0℃を下回ることはほとんどありません。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:25.9℃ 平均最高気温:29.0℃ 平均湿度:85% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.8℃ 平均最低気温:2.9℃ 平均湿度:59% |
夏でも涼しいのはもちろんのこと、勝浦市は新鮮な海の幸も魅力です。カツオの水揚げ量は全国トップクラスで、鮮度のよさは折り紙つき。冬には脂が乗ったキンメダイも堪能できます。
勝浦市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
勝浦市移住支援金制度 | 東京23区から勝浦市に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
若者等住宅取得奨励金 | 勝浦市で新たに住宅を取得する若者夫婦(39歳以下の世帯)が対象。 1世帯につき40万円を支給。 |
結婚新生活支援事業 | 勝浦市で新婚生活をスタートさせる若者夫婦(39歳以下・合計所得500万円未満)が対象。 60万円の住宅補助金を支給。 |
勝浦市への移住に興味がある方は、勝浦市の移住・定住ポータルサイト「Hibi,Katsuura」をチェックしてみてください。
【勝浦市がおすすめな人】
- とにかく夏涼しい地域がいい人
- 移住支援が豊富な地域がいい人
- 通年で海の幸を楽しみたい人
千葉県鴨川市

引用元:鴨川市公式サイト
千葉県鴨川市は、海の王者・シャチがいる「鴨川シーワールド」で有名な街です。夏は30℃を超える日もありますが、東京より涼しく、高台に登れば体感温度が2〜3℃ほど下がるといわれています。
気象庁によると、鴨川市の8月の平均最高気温は30.7℃です。夏に32℃を超えたり、冬に0℃を下回ったりすることは滅多にありません。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.4℃ 平均最高気温:30.7℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.2℃ 平均最低気温:1.7℃ |
「とにかく涼しい地域に移住したい」という方には、鴨川市より隣の勝浦市のほうが移住に向いているかもしれません。
しかし「東京との2拠点生活がしたい」という方には、東京まで車で約90分の鴨川市も移住先候補としておすすめです。
鴨川市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
鴨川市移住就業支援金 | 東京23区から鴨川市に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
住宅取得奨励金交付制度 | 鴨川市で新たに住宅を取得した転入者が対象。 最大60万円を支給。 |
鴨川市への移住に興味がある方は、鴨川市の移住・定住応援サイト「かも住」をチェックしてみてください。
【鴨川市がおすすめな人】
- 海岸沿いで暮らしてみたい人
- サーフィンや温泉が好きな人
- 東京との2拠点生活がしたい人
千葉県館山市

引用元:館山市公役所
千葉県館山市は、房総半島の南部に位置する「海のまち」です。冬でも温暖な気候が魅力で、1月には菜の花やポピーが咲き誇る「花のまち」としても知られています。
気象庁によると、館山市の8月の平均最高気温は30.8℃。海からの湿った風で熱帯夜になりやすいものの、昼間に35℃を超えることは滅多にありません。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.7℃ 平均最高気温:30.8℃ 平均湿度:82% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.4℃ 平均最低気温:1.2℃ 平均湿度:63% |
マリンスポーツや海水浴を楽しみたい方には、館山市の34.3キロにも及ぶ海岸線での生活がぴったり。天気がよい日には、東京湾越しに富士山も眺められます。
館山市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
館山市UIJターンによる起業・就業者創出事業移住支援金 | 東京23区から館山市に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
館山市移住定住促進助成金交付制度 | 館山市の民間賃貸住宅を利用する転入子育て世帯が対象。 家賃の2分の1を支給(月額・上限2万円)。 |
館山市への移住に興味がある方は、千葉県の移住ポータルサイト「ちばらしい暮らし」をチェックしてみましょう。
【館山市がおすすめな人】
- 熱帯夜が気にならない人
- 花のある暮らしに憧れる人
- マリンスポーツを楽しみたい人
神奈川県三浦市

引用元:三浦市公式サイト
神奈川県三浦市は、三浦半島の最南端に位置する街です。農業や漁業が盛んで、夏に33℃を超えることはほとんどありません。
気象庁によると、三浦市の8月の平均最高気温は30.6℃です。海に囲まれているため湿度は高めですが、そのぶん冬は温暖で、雪がほとんど降らない利点があります。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.5℃ 平均最高気温:30.6℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.6℃ 平均最低気温:2.7℃ |
三浦市の主要駅である三崎口は、東京や千葉につながる京浜急行の始発駅です。通勤時には高確率で席を確保できるため、満員電車×立ちっぱなしを避けながら快適に出勤したい方にぴったりの移住先といえます。
三浦市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
三浦市住宅リフォーム助成事業 | 三浦市に住民登録をしている方が対象。20万円以上の助成対象工事に対して、一律8万円を支給。 |
三浦市への移住に興味がある方は、三浦市の移住ポータルサイト「みうら暮らし」をチェックしてみてください。
【三浦市がおすすめな人】
- 湿度の高さが気にならない人
- 都心まで快適に通勤したい人
- 将来的に農業・漁業に興味がある人
神奈川県小田原市

引用元:小田原市公式サイト
神奈川県小田原市は、相模湾に面した歴史ある城下町です。箱根の山々と海に囲まれた地形により、夏涼しく冬暖かい理想的な気候が実現しています。
気象庁によると、小田原市の8月の平均最高気温は30.6℃です。夏は東京より涼しく、冬は東京より暖かい魅力があります。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.4℃ 平均最高気温:30.6℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.8℃ 平均最低気温:2.9℃ |
小田原市の魅力は、小田原城をはじめとした歴史遺産が豊かなところ。
東海道の宿場町として栄えた歴史を肌で体感でき、電車や車を使えば箱根や熱海などの人気観光地へもアクセスできます。新幹線やJR線などの交通網が充実しており、都心へのアクセスも抜群な地域です。
小田原市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
空き家バンク | 小田原市内の空き家を探している方が対象。 空き家の購入およびリフォーム費用において固定金利0%・不動産担保評価手数料無料・事務取扱手数料無料などの「空き家対策専用住宅ローン」の優遇措置あり。 |
小田原市への移住に興味がある方は、小田原市公式サイトで小田原市の暮らしや魅力をチェックしてみてください。
【小田原市がおすすめな人】
- 移住先でも新幹線を使いたい人
- 歴史遺産を身近に感じたい人
- 箱根・熱海の温泉地を楽しみたい人
東京都伊豆大島

引用元:大島町公式サイト
夏涼しく冬暖かい地域へ移住するなら、本州ではない「島」を選ぶ道も視野に入れてみましょう。
たとえば関東には、東京から約120km南に位置する火山島・伊豆大島があります。フェリーではゆったり約6時間、飛行機では約25分とアクセス方法も多様です。
気象庁によると、伊豆大島の8月の平均最高気温は29.5℃。同じ東京でも、東京は31.3℃で、本州より島(伊豆大島)のほうが−1.8℃も涼しいことになります。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.0℃ 平均最高気温:29.5℃ 平均湿度:86% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:7.5℃ 平均最低気温:3.9℃ 平均湿度:64% |
夏涼しく冬暖かい伊豆大島は、島に約300万本もの椿が自生することから「常春の椿の島」といわれています。日本で唯一の砂漠といわれる「裏砂漠」もあり、伊豆大島ならではの自然・歴史体験が魅力です。
伊豆大島の移住支援制度には次のようなものがあります。
定住促進のための奨学金返還支援 | 大島町外から大島町内に転入・就業する30歳未満の方が対象。 年度内に返還した奨学金の2分の1(上限20万円)を支給。 |
大島町空き家対策事業補助金 | 大島町空き家バンクに登録された空き家を購入・賃借した方が対象。 対象経費の2分の1(上限30万円)を支給。 |
「どうせ移住するなら、生活環境をガラッと変えてみたい」という方は、伊豆大島のような地域へ”島暮らし”を検討してみてもよいかもしれません。
【伊豆大島がおすすめな人】
- 冬の暖かさも重要したい人
- のんびり島暮らしに憧れる人
- 自然豊かな環境で子育てしたい人
【関西】夏涼しく冬暖かい地域3選
続いて、関西エリアの夏涼しく冬暖かい地域を3つご紹介します。
関西は関東と比べて、全体的に夏の気温が高めの傾向です。その点も踏まえながら、関西エリアのなかでも比較的夏涼しく冬暖かい地域を3つみていきましょう。
和歌山県新宮市

引用元:新宮市観光協会
和歌山県新宮市は、海(太平洋)・山(紀伊山地)・川(熊野川)などの天然資源に恵まれている自然豊かな地域です。年間を通じて雨がよく降る、全国有数の多雨地帯でもあります。
気象庁によると、新宮市の8月の平均最高気温は30.9℃。関東圏と比べると涼しさは劣りますが、そのぶん冬は暖かく過ごせる環境です。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:27.2℃ 平均最高気温:30.9℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:7.6℃ 平均最低気温:3.6℃ |
新宮市には、有名な熊野古道をはじめとした熊野速玉大社・神倉神社・阿須賀神社などの世界遺産が点在しています。高温多雨な気候で樹木が育ちやすく、古くからの自然と歴史が融合する奥ゆかしい地域です。
新宮市の移住支援制度(一部)は次のとおり。
和歌山県移住支援事業 | 東京23区から新宮市に移住した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり30万円を加算)。 |
新宮市空き家改修助成金 | 新たに居住する住宅として、新宮市内の空き家を改修する移住者が対象。 改修費用から県補助金等を除いた金額の2分の1(最大50万円)を支給。 |
結婚新生活支援事業 | 新宮市に1年以上定住する意思がある若者夫婦(39歳以下・合計所得500万円未満)が対象。 1世帯あたり上限30万円(29歳以下の世帯は上限60万円)を補助。 |
新宮市への移住に興味がある方は、和歌山県の移住ポータルサイト「わかやまLIFE」をチェックしてみてください。
【新宮市がおすすめな人】
- 世界遺産に囲まれた暮らしに憧れる人
- 歴史と自然が調和した環境を求める人
- 多雨気候が気にならない人
和歌山県白浜町

引用元:わかやまLIFE
和歌山県白浜町は、日本の快水浴場百景にも選ばれた「白良浜」が有名な、西日本屈指のリゾート地です。年間を通じて温暖な気候で、日照時間が長く明るい印象があります。
気象庁によると、白浜町の8月の平均最高気温は31.3℃です。関東圏と比べると暑さを感じやすいですが、白良浜での海水浴やマリンスポーツを楽しむには絶好の気候といえるでしょう。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:27.6℃ 平均最高気温:31.3℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:7.1℃ 平均最低気温:3.6℃ |
白浜町には、動物園・遊園地・水族館が一体となった「アドベンチャーワールド」や、夕日が穴を通り抜ける「円月島」などの観光スポットが豊富にあります。海水浴場や温泉地もあるため、休日の過ごし方に困ることはないでしょう。
白浜町の移住支援制度には次のようなものがあります。
白浜町移住支援金 | 東京23区から白浜町に転入・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
白浜町移住希望者滞在費補助金 | 和歌山県外から白浜町日置川地域への移住を考える世帯が対象。 世帯が要する宿泊費の半額か、4,000円×人数の少ない方を補助。 |
白浜町への移住に興味がある方は、和歌山県の移住ポータルサイト「わかやまLIFE」をチェックしてみてください。
【白浜町がおすすめな人】
- リゾート地の暮らしに憧れる人
- 日照時間の長い明るい環境を好む人
- 温泉とマリンスポーツの両方を楽しみたい人
兵庫県明石市

引用元:明石市公式サイト
兵庫県明石市は、郷土料理・明石焼で有名な街です。明石海峡大橋や淡路島などの美しい景色が楽しめ、万葉集でも「風光明媚な地(美しい景色の地)」として記されています。
気象庁によると、明石市の8月の平均最高気温は31.5℃です。夏の暑さは感じやすいものの、晴天が多く雨は少なめ。ジメジメとは無縁のカラッとした過ごしやすさを感じられます。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:27.7℃ 平均最高気温:31.5℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:5.2℃ 平均最低気温:1.5℃ |
残念ながら明石市の移住者向けの支援は、2022年度をもって終了しています(2025年9月時点)。
しかし、明石市は「人口が増え続けている街」「子育てにやさしい街」といわれている、移住先として人気の街です。
興味がある方は、今後の移住支援制度の動向も含めて明石市公式サイトをチェックしてみてください。
【明石市がおすすめな人】
- カラッとした気候を好む人
- 瀬戸内海の景観を楽しみたい人
- 子育て支援が充実した地域がよい人
【中部】夏涼しく冬暖かい地域2選
続いて、中部エリアの夏涼しく冬暖かい地域を2つご紹介します。
中部エリアには、関東圏の涼しさと関西圏の暖かさを兼ね備えた地域が2つ、静岡県にあります。それぞれの特徴や支援制度をみていきましょう。
静岡県熱海市

引用元:熱海市公式サイト
静岡県熱海市は、相模湾に面した美しい景観・豊かな自然・多くの源泉が魅力の温泉観光地です。年間を通じて温暖な気候で、冬は比較的暖かく、夏は東京より涼しい特徴があります。
気象庁によると、熱海市の8月の平均最高気温は30.2℃です。海風が吹くため夏は東京より涼しく、冬は湿度が高い影響で暖かく感じられます。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.4℃ 平均最高気温:30.2℃ 平均湿度:79% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:7.0℃ 平均最低気温:3.9℃ 平均湿度:59% |
熱海市は、古くからの歴史がある人気温泉観光地でありながら、医療機関の充実度が県内トップクラス。東京圏からのアクセスも良好で、新幹線を使えば約50分で移動できます。
熱海市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
移住・就業支援金制度 | 東京23区から熱海市に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
結婚新生活支援補助金 | 熱海市で新婚生活をスタートさせたい若者夫婦(39歳以下・合計所得500万円未満)が対象。 1世帯あたり上限30万円(29歳以下の世帯は上限60万円)を補助。 |
熱海市への移住に興味がある方は、熱海市公式サイトか、静岡県の移住・定住情報サイト「ゆとりすと静岡」をチェックしてみてください。
【熱海市がおすすめな人】
- 温泉地での暮らしに憧れる人
- 東京へのアクセスを重視する人
- 医療機関の充実を求める人
静岡県賀茂郡東伊豆町

引用元:東伊豆町公式サイト
静岡県賀茂郡東伊豆町は、伊豆半島の東海岸に位置する町です。6つの温泉郷や波打ち際の露天風呂などが人気で、熱川バナナワニ園のような観光スポットもあります。
気象庁によると、東伊豆町の8月の平均最高気温は29.7℃。夏は海からの爽やかな風で涼しく、冬は雪がほとんど降らない、まさに”夏涼しく冬暖かい地域”のひとつです。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.0℃ 平均最高気温:29.7℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:6.9℃ 平均最低気温:3.9℃ |
東伊豆町は海の幸や山の幸が人気ですが、同じくらい「稲取細野高原」からの絶景も魅力です。春は山菜狩り、秋はススキ野原鑑賞と、日本の四季を全身で感じられる絶景ポイントが新たな観光スポットとして人気を集めています。
東伊豆町の移住支援制度(一部)は次のとおりです。
東伊豆町移住・就業支援金 | 東京23区から東伊豆町に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
東伊豆町若者定住促進住宅取得補助金 | 東伊豆町で新たに住宅を取得する若者夫婦(40歳未満の世帯)が対象。 1世帯につき30〜70万円を支給。 |
東伊豆町への移住に興味がある方は、東伊豆町の移住・定住ポータルサイト「みらっしえ!」をチェックしてみてください。
【東伊豆町がおすすめな人】
- 四季折々の自然を楽しみたい人
- 温泉郷での暮らしに憧れる人
- 海と山の両方を満喫したい人
【九州】夏涼しく冬暖かい地域2選
夏涼しく冬暖かい地域14選の最後は、九州の2つの地域をご紹介します。
九州では、夏の涼しさ重視なら長崎県対馬市がおすすめ。冬の暖かさ重視なら鹿児島県屋久島町がおすすめです。それぞれの特徴をみていきましょう。
長崎県対馬市

引用元:対馬市公式サイト
長崎県対馬市は、九州と朝鮮半島の狭間にある「国境の島」です。韓国まで約50kmと近い対馬市は、古くから朝鮮半島との文化・経済・教育の交流拠点となっています。
気象庁によると、対馬市の8月の平均最高気温は28.9℃です。今回紹介した地域14選のなかではトップクラスに涼しく、冬は暖かい理想的な気候となっています。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:26.1℃ 平均最高気温:28.9℃ |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:5.8℃ 平均最低気温:3.4℃ |
対馬市は、漁業・農業・林業などの第一次産業が盛んな地域です。移住者からは「人のよさに感動した」という声が多く聞かれ、移住が初めての方でも安心して新生活をスタートできる環境が整っています。
対馬市の移住支援制度(一部)をみてみましょう。
しま暮らし支援補助金 | 市外から対馬市へ移住した方が対象。 引っ越し経費の3分の2以内・賃貸物件の初期費用全部(または一部)・住宅家賃の月額2分の1×3か月分などを支給。 |
結婚移住奨励補助金 | 婚姻届が受理された日から前後1年以内に対馬市に転入し、定住する意思がある50歳未満の夫婦が対象。 1世帯あたり5万円を支給。 |
ひとり親家庭移住支援補助金 | 市外から対馬市へ移住したひとり親家庭(母子または父子)の方が対象。 就労奨励金10万円や自動車購入金(上限30万円)を支給。 |
対馬市への移住に興味がある方は、対馬市の移住定住サイト「しまぐらしガイド」をチェックしてみてください。
【対馬市がおすすめな人】
- 国境の島での暮らしに興味がある人
- 第一次産業に携わりたい人
- 温かいコミュニティを求める人
鹿児島県屋久島町

引用元:屋久島観光協会
鹿児島県屋久島町は、樹齢1000年を超える「屋久杉」が有名な、自然豊かな島です。屋久杉のなかでも最大級の巨木である「縄文杉」は、樹齢2,000年〜7,200年ほどと推測されています。
気象庁によると、屋久島の8月の平均最高気温は30.9℃です。風通しがよく夏でも快適に過ごせます。また、1月の平均最低気温は8.9℃と、今回紹介した地域14選のなかではトップクラスの暖かさです。
夏の気候データ(8月) | 平均気温:27.5℃ 平均最高気温:30.9℃ 平均湿度:82% |
冬の気候データ(1月) | 平均気温:11.8℃ 平均最低気温:8.9℃ 平均湿度:68% |
屋久島町は、島全体の約20%が世界自然遺産に登録されています。自然と伝統が交差する屋久島町で、都会とは異なる「島時間」に身を委ねれば、ストレスの少ないスローライフを実現できるかもしれません。
屋久島町の移住支援制度には次のようなものがあります。
屋久島町移住支援金 | 東京23区から屋久島町に移住・就業した方が対象。 単身60万円、世帯100万円を支給(18歳未満の子ども1人あたり100万円を加算)。 |
移住者住宅取得費用支援事業 | 屋久島町で新たに新築・中古住宅を取得する新規転入者が対象。 対象経費の10分の1(上限100万円〜250万円)を支給。 |
空き家改修費用支援事業 | 屋久島町の中古物件を取得(または空き家バンクに登録された物件を賃借)する新規転入者が対象。 対象経費の2分の1(上限100万円)を支給。 |
屋久島町への移住に興味がある方は、屋久島町公式サイトか、鹿児島県移住・交流ポータルサイト「かごしま移住ネット」をチェックしてみてください。
【屋久島町がおすすめな人】
- 世界自然遺産の島で暮らしたい人
- スローライフに憧れる人
- 冬の温暖さを優先する人
夏涼しく冬暖かい地域に移住するときの注意点4つ
「この地域に住んでみたいかも」と思う理想の場所が見つかったら、実際に移住をする前に、次の4つの注意点を押さえておきましょう。
- 生活コストを計算する
- 冬の寒さもリサーチする
- 移住する前に仕事を決める
- お試し移住を活用する
上記4つのポイントを押さえると、移住の失敗をぐっと少なくできます。それぞれ詳しくみていきましょう。
①生活コストをシミュレーションする
移住を成功させるには、生活コストをしっかりシミュレーションすることが大切です。生活コストの理想と現実のギャップを埋めておくことで、移住先に長く快適に住み続けやすくなります。
移住にかかる主要な生活コスト項目は次のとおりです。
- 住居費
- 食費
- 光熱費
- 交通費
- 車の維持費
- 医療費
- 教育費
- 娯楽費 など
なかでも、観光地や離島の生活コストには注意が必要です。観光需要が高い観光地や離島では、住居費が都市部よりも高めに設定されていることがあります。
生活コストの目安は、自治体のサイトや移住相談窓口などで調べることができます。「だいたいこれくらいでしょ」と甘く見積もるのではなく、移住する前に夏・冬それぞれの生活コストをシミュレーションしておきましょう。
②冬の寒さや積雪量もリサーチする
夏の涼しさが魅力的な地域でも、必ず「冬の寒さ・積雪量」もリサーチしておきましょう。気候に惹かれて移住をして「夏は涼しいけど、冬は思ったより寒くてしんどい……」と、冬の寒さに苦労するケースは少なくありません。
冬の気候で確認するべき項目は次のとおりです。
- 最低気温
- 氷点下の日数
- 積雪量
- 雪かきの頻度
- 暖房費
- 水道管凍結のリスク
- 路面凍結による交通への影響 など
冬の最低気温や積雪量はもちろんのこと、暖房費・水道管凍結のリスク・路面凍結による交通への影響なども調べておくと安心です。
また、今回紹介した地域14選は、氷点下を下回ることがほとんどない冬暖かい地域です。冬の寒さが苦手な方は、本記事で紹介した地域の中から移住先を検討してみましょう。
③移住する前に仕事を決める
地方は都市部に比べて求人が少なく、仕事の幅も限られています。
移住後になかなか仕事が決まらず「貯金が尽きてしまった……」と最悪の事態になるケースもあるため、できれば移住する前に仕事を決めておきましょう。
地方での仕事探しの方法には次のようなものがあります。
- 自治体の就職支援制度を利用する
- ハローワークで仕事を探す
- リモートワークを打診する
- 地域おこし協力隊に応募する
- 地方で新たな仕事にチャレンジする
地方は求人数が少ないデメリットがありますが、都会にはない仕事にチャレンジできるメリットもあります。都会にはない仕事の代表例が、地域おこし協力隊や、農業・林業・漁業などの第一次産業です。
地方でしかできない仕事は自然に囲まれた環境であることが多く、健康的なセカンドライフを送りたい方にぴったり。
せっかく移住するなら、自分が無理せず続けられる仕事を選んで、夏の涼しさ・冬の暖かさを存分に楽しめる環境を手に入れてください。
④お試し移住を活用する
移住の失敗を防ぐもっとも効果的な方法は、実際にその地域にお試し移住(体験住宅)をして、自分に合っているかを肌でチェックすることです。
お試し移住をすることで、ネットやパンフレットだけではわからない生活環境・気候の快適さ・住民の人柄などがわかります。
お試し移住では、次の6つの項目を重点的にチェックしてみましょう。
- 気温・湿度・風通しの体感
- 日当たりや騒音などの住環境
- 買い物や交通の利便性
- 病院の数やアクセス
- 学校の数や教育環境
- 地域コミュニティの雰囲気
多くの自治体では、1週間から数か月住めるお試し移住(体験住宅)を用意しています。自治体の公式サイトや移住相談窓口などで詳細をチェックし、気になる地域で実際に暮らしてみましょう。
「夏の涼しさ」と「冬の暖かさ」のどちらもチェックしたい場合は、夏と冬の2回お試し移住(または短期旅行)してみるのがおすすめです。
夏涼しく冬暖かい地域についてよくある質問
最後に、夏涼しく冬暖かい地域についてよくある質問をご紹介します。
Q1.日本の夏でも湿度が低い地域はどこ?
気象庁の「1991年〜2020年の平均相対湿度」のデータを参照すると、日本の夏でも湿度が低い地域は大阪府、京都府、岐阜県、愛知県、岡山県、広島県などが挙げられます。
1位:大阪府、京都府 | 平均相対湿度66% |
2位:岐阜県、愛知県、岡山県、広島県 | 平均相対湿度69% |
3位:山梨県、長野県、奈良県、和歌山県、香川県、愛媛県 | 平均相対湿度70% |
大阪府と京都府が66%でもっとも湿度が低く、次いで岐阜県・愛知県・岡山県・広島県が69%となっています。山梨県や長野県などの内陸部も70%と、比較的湿度が低めの傾向です。
Q2.日本の夏でも涼しい県ランキングは?
東洋経済オンラインによると、2025年7月の平均最高気温が低かった地域ランキング(関東編)は、1位山梨県、2位栃木県、3位群馬県、4位長野県です。
1位:山梨県(富士山) | 10.7℃ |
2位:栃木県(奥日光) | 24.5℃ |
3位:群馬県(草津) | 26.4℃ |
4位:長野県(野辺山) | 26.6℃ |
山梨県の富士山が10.7℃で圧倒的に涼しく、次いで栃木県の奥日光が24.5℃となっています。長野県はTOP4以降にも多くの地点がランクインしており、夏の避暑地として人気が高いのも納得です。
ただし、これらの地域は標高が高く、夏は涼しい一方で冬の寒さが厳しい特徴があります。一年を通して快適に過ごせる地域を探すなら、夏の涼しさだけでなく、冬の暖かさとのバランスも考慮しましょう。
Q3.本当に涼しい避暑地はどこ?
本当に涼しい避暑地は、北海道(富良野や釧路)、青森県(十和田・奥入瀬渓流、八甲田山)、長野県(軽井沢や上高地)、栃木県(那須高原や奥日光)などが挙げられます。
涼しい避暑地には、標高が高い、海辺が近い、湖や滝が近い、森林のマイナスイオンが豊かな場所などの共通点があります。
これらの避暑地は夏の快適さでは申し分ありませんが、冬の寒さが厳しいデメリットがあります。「夏の涼しさと同じくらい、冬の暖かさも欠かせない」という方は、本記事で紹介した海沿いの温暖な地域のほうが適しているかもしれません。
まとめ
夏涼しく冬暖かい地域は、避暑地としてだけでなく、長期的な移住先としても魅力的な選択肢です。
ただし、気候だけで移住先を選ぶと「理想の生活と違った……」と後悔するケースも。移住先を選ぶ際は、生活コスト・冬の気候・仕事の有無なども総合的に考えましょう。
移住の失敗を防ぐためには、先に仕事を見つけておくことと、お試し移住を活用することが欠かせません。お試し移住は自治体によって実施の有無が異なるため、気になる地域(自治体)の公式サイトをチェックしてみてください。
本記事で紹介した14の地域から、あなたにぴったりの移住先が見つかることを願っています。