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【未経験から木材加工へ】始め方と働き方がわかる5ステップガイド

「木材加工に興味があるな……」
「自然に関わる仕事がしたいな……」
木材加工と聞くと、難しそうに感じるかもしれません。
木材加工は、DIYやインテリア製作だけでなく、林業における重要なプロセスの一つとしても注目されています。
伐採された木を製品へと変える工程は、林業を支える大切な役割を担っているのです。
この記事では、木材加工の基本から林業との関わり、そして未経験からどのように始めていけばいいのかまで、わかりやすく5つのステップで紹介していきます。
読み終えるころには、木材加工の魅力や、あなたに合った働き方のヒントがきっと見つかるはずです。
あなたも木材加工の世界へ踏み出してみませんか?
- 目次
- ステップ1|木材加工とは?林業との違いや役割
1.1.木材加工とは
1.2.製材所との違い
1.3.林業の中での役割- ステップ2|木材加工の流れ
2.1.木を切る・削る・磨く
2.2.接着・組み立て・仕上げ
- ステップ3|伝統から最新技術まで!木材加工の種類と特徴
3.1.伝統的な木材加工技術
3.2.現代の木材加工技術- ステップ4|未経験でも大丈夫!木材加工の始め方
4.1.初心者向けの木材の切り方・扱い方
4.2.加工から始める木材加工の楽しみ方- ステップ5|林業における木材加工の仕事とは?スキルを活かせる働き方と転職方法
5.1.林業現場で求められる加工スキルと活躍の場
5.2.林業専門の転職支援サービス「RINDO」の活用
5.3.林業の働き方とライフスタイル- 【木材加工】に関するよくある質問
6.1.木材加工は未経験でも始められますか?
6.2.木材加工は製材からやらないといけませんか?
6.3.木材加工のスキルを仕事に活かすにはどうすればいいですか?- まとめ
1.ステップ1|木材加工とは?林業との違いや役割
私たちの身の回りにある家具や建築物、おしゃれな小物まで、さまざまな木製品が木材加工で作られています。
まずは、この木材加工の全体像を3つのポイントから理解していきましょう。
- 木材加工とは
- 製材所との違い
- 林業の中での役割
それぞれ詳しく見ていきます。
1.1.木材加工とは
木材加工とは、伐採された木を「切る・削る・組み立てる」ことで、家具や建築資材、小物などに仕上げていく技術です。
木材加工の最大の魅力は、木目や風合いといった「木の個性」を活かせること。
同じものがない木の表情を活かし、世界に一つしかない、自分だけの作品が作れるのも魅力です。
DIY感覚で始められる身近な加工方法もあり、初心者の方でも気軽に挑戦しやすい点も大きなポイントです。
最近では、オンライン教材や体験ワークショップも充実しており、安心して始められます。
1.2.製材所との違い
「木を切る」と聞くと、製材所をイメージする方もいらっしゃるかもしれません。しかし、製材所と木材加工の現場では、それぞれ役割が明確に分かれています。
区分 | 内容 | 加工の種類 |
製材所 | 森から運ばれた丸太を板や角材に切る | 一次加工 |
木材加工 | 製材された板材をさらに切削・組み立てて製品にする | 二次加工 |
たとえば、製材所で板に加工されたスギ材を使って、木材加工でテーブルや棚といった家具を作る、という流れです。
役割が分かれていることで、原木から無駄なく製品として活かせるのです。
関連記事:「製材所の仕事内容は?6つの工程とやりがいをわかりやすく解説!」
1.3.林業の中での役割
林業は、主に「木を植える→育てる→伐る→運ぶ→使える形にする」という流れで成り立っています。
この「使える形にする」部分を担うのが、林業の中での木材加工です。
木材加工の技術によって、伐採された木材がムダにならず、使いやすくて価値のある製品に生まれ変わります。
家具や建材、日用品など、さまざまな形で私たちの暮らしの中に届いています。
近年では、地域の木材を使った家具づくりや建築への活用が全国各地で広がってきました。
そのため、木材加工のスキルを持つ人材は、今後の林業でも欠かせない存在になっています。
2.ステップ2|木材加工の流れ
木材加工には、いくつか工程があります。それぞれの段階で使う道具も異なりますが、まずは全体の流れをざっくりと把握しておきましょう。
2.1.木を切る・削る・磨く
加工の最初のステップは、木材を目的の形にする作業から始まります。
まず、ノコギリで木を切り出し、のみで大まかに形を整えたあと、鉋(かんな)やサンダーで表面をなめらかにしていきます。
のみを使って細かな調整を加えることで、木材同士がぴったり合うようになり、美しくて丈夫な仕上がりにつながるのです。
2.2. 接着・組み立て・仕上げ
次は木材を組み立てて、ひとつの製品に仕上げていきます。
組み立てには、木工用接着剤やビスを使う方法のほか、釘やビスを使わない伝統的な「ほぞ組み」なども用いられます。
すべての部品を組み上げたら、仕上げの工程です。オイルやワックスを塗ることで、木の風合いが引き立ち、耐久性が向上します。
仕上げの丁寧さが、最終的な製品の品質に大きく影響するのです。
表面の仕上がりによって、同じ木材でもまったく違った印象の作品になります。
こうした加工を少しずつ覚えていくのも、木材加工の楽しみのひとつです。
3.ステップ3|伝統から最新技術まで!木材加工の種類と特徴
木材加工には、昔ながらの手作業による伝統技術から、機械やデジタル制御を使った最新の加工方法まで、たくさんの種類があります。
それぞれの技術が木の個性を引き出し、使う場面や目的に応じて活かされているんです。
ここでは、代表的な加工技術を「伝統技術」と「現代技術」に分けて、わかりやすく紹介します。
3.1.伝統的な木材加工技術
日本では、木の性質を活かしながら釘やビスを使わずに組み立てるなど、自然と共に生きる知恵が詰まった加工技術が発達してきました。
今でも工芸品や伝統建築、家具づくりなどの場面で活躍しています。
技術名 | 内容(どんな技術?) | 使われ方・作られるもの |
---|---|---|
木工(もっこう) | 木を切り出し・削り・組み立てる一連の技術 | 家具、建具、調度品など日常使いの木製品 |
指物(さしもの) | 釘を使わず木材を組み合わせる伝統技術 | 箱物家具、棚、引き出しなど |
木彫(もくちょう) | 彫刻刀で彫る立体表現の技術 | 仏像、置物、欄間など装飾彫刻 |
曲げ物(まげもの) | 木を蒸して柔らかくし、型に合わせて曲げる技法 | 弁当箱、桶、花器など丸みのある容器 |
漆芸(しつげい) | 木地に漆を塗り重ねて仕上げる | 漆器、工芸品、飾り箱など |
こういった伝統技法は、長い歴史の中で受け継がれ、現代においても変わらず価値を持ち続けているのです。
3.2.現代の木材加工技術
技術が進化した今では、コンピュータ制御や複雑な加工ができる機械を使って、効率的かつ精密なものづくりが可能になりました。
木工業やインテリア、建築現場でも活躍中です。
技術名 | 内容(どんな技術?) | 使われ方・作られるもの |
---|---|---|
集成材加工 | 小さな木材を接着して大きくする | 家の梁・柱などの構造材 |
合板加工 | 薄い単板を重ねて接着する | 家具の背板・建築下地材 |
NCルーター加工 | コンピュータ制御で木材を自動加工 | 看板、装飾パネル、彫刻 |
レーザー加工 | レーザーで彫刻・カットする技術 | 名入れギフト、小物、装飾 |
プレス加工 | 熱や圧力で木材を圧縮・変形 | 家具部材、内装パネル |
R加工 | 木の角を丸く加工する | テーブル角、子ども用家具など安全対策 |
造作材加工 | 設置場所に合わせて細かく調整 | 床材、鴨居、敷居などの内装部材 |
3D加工 | 木材を立体的に成形する技術 | 食器、カトラリー、アート作品など |
さらに、平面をきれいに仕上げる「平面加工」や角を丸くする「面取り加工」、フローリング材をピタッとはめ込む「しゃくり加工」など、用途に応じたいろいろな技術があります。
加工技術は、日常生活から芸術の世界まで、幅広い場面で活用されています。
4.ステップ4|未経験でも大丈夫!木材加工の始め方
「経験がないから不安……」
「何から始めればいいんだろう?」と思っている方も大丈夫。
木材加工は、自分のペースで無理なく始められるのも魅力です。
ここでは、初心者からの木材加工への第一歩の方法を紹介します。
4.1. 初心者向けの木材の切り方・扱い方
木材加工を始めるなら、まずはのこぎりを使って木を切る感覚をつかむところから始めましょう。
大きな丸太は必要なく、ホームセンターで手に入る小さな角材や端材を使えば十分です。サイズが揃っているので初心者でも扱いやすく、切る練習にぴったりです。
本格的にチェーンソーを使って木を切ってみたい場合は、安全講習を受けましょう。林業体験や木育ワークショップなども開催されており、未経験者でも安全に体験できる機会が増えています。
仲間と出会えるのも、体験イベントの魅力の一つです。
関連記事:「【転職に有利!】林業就業支援講習の内容と魅力を紹介します」
4.2. 加工から始める木材加工の楽しみ方
木材加工は、必ずしも伐採から始める必要はありません。
あらかじめ製材された板材や角材を使い、加工の部分だけを楽しむ方法も選ばれています。初心者向けのDIYキットや、動画で学べるオンライン講座も豊富です。
工具や手順がセットになっているものも増えており、「何を揃えたらいいかわからない」と悩む方でも、こうしたキットを使えば迷わずスムーズにスタートできます。
コースターやスマホスタンド、ペン立てなどの小物づくりから始めるのもおすすめです。材料費や工具代もあまりかからないので、気軽にチャレンジできますよ。
自分で作った作品を家族や友人にプレゼントすれば、喜ぶ顔を見ることでまた次のモチベーションにもつながります。
5.ステップ5|林業における木材加工の仕事とは?スキルを活かせる働き方と転職方法

画像提供:株式会社佐合木材様
木材加工のスキルを身につければ、林業における木材活用のプロとして活躍できるチャンスもぐっと広がります。
ここでは、林業の現場でどんな仕事やキャリアの選択肢があるのかを見ていきましょう。
5.1.林業現場で求められる加工スキルと活躍の場
林業の仕事は「木を伐る」だけではなく、伐採した木をいかに価値ある形で活用するかも重要です。そのため、木材を加工できるスキルを持つ人材は現場で重宝されています。
最近では、地域の木を使って商品を製作・販売する人やクラフト作家、古民家再生のプロとして活動する人も増え、多彩なキャリアが注目されています。
5.2.林業専門の転職支援サービス「RINDO」の活用
未経験から林業の世界に入る際には、専門のサポートを活用するのがおすすめです。
林業転職を支援するサービス「RINDO」では、全国の求人情報や林業関連の記事が豊富に掲載されています。
登録は無料で、アドバイザーへの相談もできますので、上手に活用しましょう。
5.3.林業の働き方とライフスタイル
林業にはフルタイム勤務から週末副業まで、さまざまな働き方があります。
自分で山を所有し事業を立ち上げるケースや、都市部から自然豊かな地域へ移住して新たな暮らしを築く例も増えています。
「自然と共に暮らす」「自分の手で作る」生き方を求める人にとって、林業は理想を実現できるフィールドです。自分に合った関わり方を探し、理想のライフスタイルを見つけてみてはいかがでしょうか。
あなたにぴったりの林業の関わり方が、きっと見つかるはずです。
関連記事:「【週末林業の始め方】副業で林業をするメリット・デメリットも紹介」
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6.【木材加工】に関するよくある質問
「木材加工」についてよくある質問をまとめました。
6.1.木材加工は未経験でも始められますか?
木材加工は、資格や特別な経験がなくても気軽に始められます。
のこぎりや接着剤といった基本的な工具の使い方は、体験イベントやDIYキット、オンライン講座などで学べます。
最初は「切る・貼る・組み立てる」といったシンプルな作業から始めるのがおすすめです。本格的に仕事をしていきたい場合は、安全講習や専門技術の講座を受けると安心ですし、自信にもつながります。
6.2.木材加工は製材からやらないといけませんか?
製材からする必要はありません。
ホームセンターやネットショップでは、すでにカットされた木材が手に入りますので、それを使って加工だけを楽しめます。
慣れてきて「自分で製材にも挑戦したい」と感じたときにステップアップすれば大丈夫。まずは木にふれる楽しさを感じながら、少しずつ経験を積んでいきましょう。
6.3.木材加工のスキルを仕事に活かすにはどうすればいいですか?
木材加工のスキルは、家具職人やDIY作家、古民家再生などさまざまな分野で活かせます。
最近では、地域の木材を使った商品開発やクラフトづくり、建築やインテリアの現場など、幅広い分野で需要が高まっています。仕事として活かしたいと考えている方は、「RINDO」のような林業専門求人サイトの活用がおすすめです。
未経験でも応募できる求人も多く、オンライン相談や現場の体験談なども記載され、自分に合った働き方を見つけられます。
7.まとめ
木材加工は、未経験からでも安心して始められる「木を活かす仕事」の入口です。
のこぎりを持って木を切り、接着剤で固定し、表面を整えて仕上げる。そのような体験から、「木って面白い!」「自分でも作れるんだ!」という実感が得られます。
未経験からでも挑戦できるだけでなく、林業の中で欠かせない工程です。
これからのキャリアや暮らし方を考える中で、「木を育て、伐り、加工して使う」という林業の循環を感じてみてください。
「自然と関わる仕事がしたい」「手に職をつけて働きたい」と考えているなら、木材加工はその第一歩にぴったりです。
本格的に林業や木工加工の仕事にチャレンジしてみたいと思ったら、林業専門の転職支援サービス「RINDO」を活用してみてください。
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